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ぼくに人間の友達はいないから  作者: 柚皮
1、こうしてぼくは、考えて
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にばんめ、日々を過ごし

ぼくは一人である。



学び舎にいてもそれは変わらず、ずっと、こうして考えている。


耳が痛くなるほどの静寂はここにはない、代わりに耳が痛くなるほどの会話があふれている。


数年前まで孤独を感じていたぼくだが、すっかりこの隔離されたような立場になれてしまった。


「でさー、都市伝説が進化してるってわけ!」


「おぉう、それマジか?」


「まったく、昔と変わらずじゃないの」


「そんなことないよー!ちゃんと根拠があるんだから!」


あるグループがぼくの席の近くで騒いでいる。


そんな時は、よくこうして他人の会話をぼうっと聞く、おもしろいから。


「で?人工予言者ってなに?」


「ラプラスの魔って呼ばれていて、もっぱらネットで噂なのよ、知らない?」


「ネットには疎いからね、親がべんきょーべんきょーうるさいから」


「あ、ごめん…」


「いいよ、それで?予言者ってことは未来が分かるのか?」


「ラプラスの魔と言うと、倫理の授業思い出すなぁ……」


ふと思い出す、次の時間は倫理だった。


「あぁ、小テスト…」


「やっべ、勉強しなきゃ」


「範囲なんだっけ」


いつもこうして休み時間は過ぎる。



相変わらず、ぼくは一人だ。


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