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第29話 許婚と禁じられた力

地霊殿でご飯をご馳走になっている。


「あ、このカレー。美味い」


「詳しい作り方を教えて欲しかったり致します」


「後でメモして帰りに渡しましょうか?」


「さとり様〜。おかわりちょうだ〜い」


「お姉ちゃん。私も〜」


「お空。自分でおかわりしに行こうよ」


「はいはい。今からついで来ますよ」


なんかとてつもなく平和だなぁ……。


「響介さん達はこれからどうするの?」


「巡ってる途中だから昼飯食べ終わったらここを出る。あとこいしとお空。頬にご飯粒がついてるぞ」


「「は〜い」」


可愛らしい。


幻想郷はやっぱり良い所だなぁ。


こんな俺でも受け入れてもらえるなんて…………。


「主。どうかしやがりましたか? 何か考え事でも?」


「いや、なんでもない」


「それなら良いのですが…………」


全く水姫に心配はかけないようにしないといけないのに…………。


そんな事を考えながら俺は昼飯の時間を過ごした。




















「さて、そろそろ行かないとな」


俺は地霊殿の扉の前に立つ。


「また来てね〜」


「いつでもあたい達の地霊殿へ来てね」


「待ってるよ〜」


「はい。水姫さん。地霊殿特製カレーのレシピです」


「有り難く頂戴つかまつっちゃいます」


「それじゃ水姫、手を持て」


「了解です。主」


「じゃあな。また来るよ」


「それでは失礼しちゃったりいたします」


「"瞬間移動"」


俺は地上へと飛んだ。


そして地上に降り立つ。


「よ……っと」


「到着ですね」


すると後ろから声がした。


「あら? 貴方様はもしかして…………」


声を出した人は金髪のツインテールで学生服を着て背中に武器を背負った少女だった。


「…………何故、ここにいる? ウィル」


「やっぱり響介様でしたのね!! お会いしとうございました!!」


こいつは俺の許婚のウィル。本名はウィル・アインス・ウェンツィアー。


俺は幻想郷に来る直前にウィルを怖がらせてしまった。


だから俺を嫌っているはずなのだが……見た感じそんな様子は無い。


「もう一度聞く。何故、お前がここにいる?」


「それは(わたくし)が貴方様を追ってきたからです」


「俺を追う? 俺はお前を怖がらせたんだぞ?」


「…………」


「それなのに何故俺を追うんだ? 教えてくれ」


「貴方様の事を慕っているからに決まっていますわ」


ウィルらしいな。


ならその真意、確かめさせて貰うか。


「なら俺と戦え」


「ど、どうしてですか!?」


「俺を慕っているんだろ? だからその気持ちを全力の戦いで示せ」


「……どうしてもですか?」


「あぁ。お前が勝ったら好きにしてくれて構わない。しかし俺が勝ったら帰れ。わかったな?」


「……わかりました。このウィル・アインス・ウェンツィアーが全身全霊でお相手致しますわ!!」


ウィルは巨大なブーメランを取り出し、俺は星穿の神槍を出現させた。


「水姫、周りを見ててくれ」


「かしこまっちゃいました」


「……その人、水姫って言うんですか?」


「あの鼬の水姫と同一人物だよ」


「……まぁその話も後で聞かせてもらいますわ」


「今はいざ尋常に……」


「勝負でございます!!」


俺とウィルの全身全霊の戦いが始まった。



【オススメBGM『白銀の堕天使』】



「行かせて貰いますわ!!」


ウィルはブーメランを投げてきた。


「甘いぞ」


俺はそれを軽く避けて接近する。


「わかってますわ。"カムバック"!!」


「くぅっ!?」


背中に何かが当たり、俺は吹っ飛ぶ。


俺はその正体に気がついた。


ウィルの投げたブーメランが俺の背中に当たったのだ。


それにしても曲がり方がおかしい。


もっと回ってカーブするはずなのに45度くらいの角度で戻ってきた。


「……ウィルの能力か」


「えぇ。私の能力は"動く物体の軌道を操る程度の能力"ですから軌道を変えさせていただきました」


「だがもうその手は通用しないさ。悪いが攻めさせてもらう!!」


俺は槍を構えながら突っ込んだ。


「はぁっ!!」


ウィルはブーメランを2本投げてきた。


俺はその向かってくるブーメランに向かって手を翳す。


「覇っ!!」


「なっ!? 私の攻撃が!?」


念でブーメランを止めて落とした。


「憑依装術『妖』!!」


攻めを崩さない為に憑依装術を使った。


憑依装術『妖』は機動力が高くなる。


俺は腕の爪っぽく並んだ刀を前で盾にしながら突っ込んだ。


「行くぞ!!」


「!?」


「覇っ!!」


ズガガガガ!!


回転しながら突っ込み俺はウィルを斬り裂いた。


しかし手応えが人を斬った感覚とは違かった。


「『転壁』………なんとか間に合いましたわね」


ウィルはブーメランを高速回転させて防いでいたのだ。


「ならこれでどうだ。憑依装術『魔』!!」


憑依装術『魔』は攻撃力が上がる技だ。


「はぁっ!!」


地面を走るように衝撃波を2本放つ。


「『転壁』ですわ」


俺の攻撃はウィルの防御術によって消される。


中々強力な防御術だな。


しかし徐々に対策は見えてきてる。


「憑依装術『神』!!」


今度は力の消費量を減らせる憑依装術だ。


「自らが火の鳥となり、突っ込む!!」


体に火を纏い、剣を前に突き出して突っ込む。


「そろそろキツイですわね……『転壁』」


今度はお互いの攻撃がぶつかりあう。


しかしまた俺の攻撃が消された。


「憑依装術『霊』」


「まるで天使ですね。…………見とれちゃい……見とれてしまいそうです」


俺は最後の憑依装術、『霊』を使った。


これは防御力が上がる憑依装術だ。


「貫け!!」


剣の間合いの外で思いっ切り突きを放つ。


すると高速のエネルギー体が放出され、相手へと向かう。


「『転壁』……!? 展開が間に合わないっ!? きゃあっ!!」


もちろん展開が間に合わないと貫かれる訳でウィルが吹っ飛んだ。


「どうした? そんなんじゃ俺を負かす事は出来ないぞ?」


「わかってます………もう"禁じられた力"を使うしか手がありませんわね……」


「禁じられた力?」


「私も響介様に隠し事をしていたのですわ。私は人と違う力を持っていて響介様に嫌われないように隠していたんです」


「そうか……」


「この力、響介様と一緒にいる為なら使う事を惜しみませんわ!! "禁じられた力よ。今こそ、その力を我に示せ"」


ウィルが呪文のような物を唱えたら、青紫の霧がウィルに集まってきた。


「禍々しいな………こいつは危険かも……!?」


「うぅっ………うぁぁあ!!」


青紫の霧がウィルの全身を包み込んだ。


しかし中ではウィルが苦しそうな声を出している。


水姫はその近くで座り込んでいた。


とりあえず距離をおかないと危険だから俺は水姫に叫んだ。


「水姫下がれ!! 妖怪や人間には危険だ!!」


「……それがウィル殿が発している謎の力が私の行動力を……奪ってしまって全く動けずにダメでやがります……」


「仕方ない。止めるしか無いか。"星穿の神槍"!!」


俺は憑依装術を解き、槍を出現させて構える。


「はぁぁぁぁあ!!」


「ぬ、…主? 一体……何を……?」


「"神化"!!」


俺の視界は光に包まれた。


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