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第1話 墜ちてきた男

日常は同じ事の繰り返しだと俺は思う。


朝に起きて、朝飯食べたら、学校へ行き、授業を受けて、家に帰る。


それから夕飯を食べて、風呂に入り、勉強してから、布団で寝る。


そして朝になれば、同じ事の繰り返し。


俺はそんな毎日を過ごしていた。






そしてある日の夕方……。


「ふぅ……授業も終わったし帰ろう。……それにしても"奴ら"には会いたくないなぁ……」


俺はホームルームも終わり学校を出る。


そして山が綺麗に見える家路についた。


この後もいつもと同じ日常を過ごすはずだった…。

























「う……痛たた……」


俺は気がつくと見知らぬ場所に居た。


周りには木が生い茂っていた……森なのかな?


体が結構痛い……まるで高いところから落ちた感じだ。


上を見ると崖があった。


そしてさらに上を見ると空が赤く染まっていた。


おそらくあそこの崖から落ちたのだろう。


「何で俺はこんな所に……うーん……」


俺はここに居る理由を思い出そうとした。


しかし学校から出たところまでしか思い出せなかった。


まるで記憶に靄がかかったように。


「どうやら記憶喪失というやつらしいな……とりあえず今ある情報をまとめてみよう」


俺の名前は風戸(かざと) 響介(きょうすけ)


普通の一般人だ。


ズキッ!!


「痛っ……」


なんか"普通の一般人"って考えたら頭痛が走った。


理由は知らない……俺は多分、普通じゃないのかな?


で、他は……特に無いなぁ…。


あえて言うなら記憶のところどころに獣と人間のハーフみたいな人がいるぐらい……。


小さい時に遊んでもらった記憶がある。


「え~っと……どうしようか……」


俺は頭を触った。


すると手に何かついた。


手の平を見ると……少量ながら血がついていた。


「やばいな…。とりあえず治療しないと……」


俺はふらふらしながら立ち上がった。


そしてあても無く歩きだした。






















俺はふらふらしながら歩き続けた結果、やっと森を抜けた。


空を見ると色は余り変わっていない。


どうやら大した時間は歩いてないようだ。


視線を前に向けると目の前には草原が広がっていた。


「痛たたた…。かなりやばいんじゃない……かな?」


俺の視界はぼやけてきた。


しかもさっきよりふらふらしてきている。


なんとか体勢を維持しながら向こうを見た。


視界がぼやけているため、確証は無いが里のようなものが見る。


距離は数十メートル。


普通なら歩ける距離なのだが、今の俺には歩けない。


歩くどころか踏み出せないのだ。


そして体に力が入らなくなりうつぶせに倒れた。


「ははは……これ、夢だといいなぁ………」


ここで俺の意識は途切れた。























そして気がつくと俺は仰向けになって天井をみていた。


多分、本日二回目の目覚めだ。


「……あ、あれ? ………生きてる……のか?」


俺は体を起こし自らの頬をつねった。


「痛っ!」


痛かった・・・ということは夢では無いようだ。


「ん? じゃあ気絶までが夢なのか? …う~ん……」


今度は頭をさすった。


頭には包帯が巻かれていた。


推測だが気絶までも夢では無いのだろう。


「しかし夢では無いのなら……ここはどこだ?」


周りを見渡すと襖、床を見ると畳、そして俺は布団に寝かされている。


「きっと……どこかの家なのか? ……ここの人が来るまで狸寝入りでも……してようかな」


人の家を歩きまわるのは、さすがに気が引けるので布団で待つことにした。


しかしその前に襖が開いた。


「お目覚めのようね。気分はどうかしら?」


現れた人は銀色の髪をした医者のような人だ。


どうやらここの家の人らしい。


「えぇ、ところでここはどこですか?」


「ここは迷いの竹林にある永遠亭よ。診療所でもあるわ」


優しそうな人だなと思った。


「痛たた……。えっと……名前は?」


俺はゆっくりと体を起こしてから名前を聞いた。


すると笑顔で、


「私は八意 永琳。ここで医者をしているわ」


と自己紹介をしてきた。


「でも………なんで俺は竹林にいるんですか? 里の方で倒れたはず………」


素朴な質問をぶつけた。


まぁ……きっと永遠亭まで誰かが運んでくれたのだと思っていた。


しかし返ってきた返事は少し違かった。


「え? そうなの? 聞いた話によると竹林の前で倒れてたらしいけど……」


あれ?なんか誤差があるようだな・・・。


「う~ん……。おかしいな………。痛っ!」


俺は記憶と証言の誤差を修正しようと記憶を遡った。


しかし思い出そうとすると少し強めの頭痛がした。


しかしそれは一瞬ですぐに治った。


「まぁ今日はゆっくりしていくといいわ。今日はもう暗いしね」


永琳さんがそう言ってくれた。


「ん……わかりました。お言葉に甘えさせてもらいます」


今日は永遠亭に泊まる事になった。


「ご飯は後で鈴仙……私の助手が持ってくるからよろしくね」


永琳さんはそれだけ言うと部屋から出ていった。


「……さてと、安静にしておくとしようか」


俺は寝転がった。


そして天井を見ながら頭の中で色々考える、


(一体……俺は何者なんだろうな……)


普通の人間とか考えると頭痛が走る。


記憶の所々で出てくる人と獣のハーフの女性。


過去に一体何があったのだろうか……。


しかし今の俺には到底、答えは導き出せない。


「はぁ………時間を掛けてでも思い出していくしか無いかな?」


こう呟いた時、襖が開いた。


「おじゃましま~す……。食事を持って来ました」


兎耳を生やしてブレザーを着た女性だった。


どうやら永琳さんの助手のようだ。


「ありがとう。よいっ……しょっと」


俺は体を起こした。


「余り無理しないで下さいね?」


女性は夕飯をおいて隣に座った。


「あぁ、可能な限り無理はしないさ。……えっと、名前を聞かせて貰っても良いかな?」


「私の名前は"鈴仙・優曇華院・イナバ"。呼ぶ時は気軽に鈴仙でいいです。」


鈴仙はそう自己紹介した。


それにしても……瞳が赤い。


(この眼を見てると……何か思い出しそうだ。赤い瞳……赤い瞳……)


俺はそう思い、考え込んだ。


「あの……大丈夫ですか?」


鈴仙が心配そうに話しかけてきた。


「ん……大丈夫。少し考え事してただけだから」


「なら良かったです。夕飯は一人で食べれますか?」


「あぁ……小さくてもいいから机を用意して欲しいな。膝の上は零しそうで怖いからね」


俺は笑顔で鈴仙にそう言う。


すると鈴仙はすぐに机を持ってきてくれた。


「ありがとう。助かるよ」


「それでは失礼します」


鈴仙は部屋から出ていった。


「赤い瞳…か。なんか引っ掛かるんだよな……」


頑張って思い出そうとするが何も思い出せない。


「とりあえず頑張って思い出そう…。う~ん……」


俺はまた考え始めた。


しかしその直後、


グゥ~~~。


腹の虫が鳴った。


「よし。食べてから思い出そう」


俺は夕飯にがっついた。


病院の料理って余り美味しくなさそうなイメージがあったが、ここは違った。


メチャクチャ美味い。


これ以外では表現出来ない。


なので綺麗サッパリ完食した。


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