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私立天秀学園

第一話です、楽しんでいただければ幸いです!

私立天秀学園、それは、日本全国から各分野に置ける最高レベルの才能を持つものを集める日本最高の高校である。

…一応言っておくがコロシアイをするわけではない。

そしてこの日は入学式が行われていたのだが…

「…遅い。こんな日にもあいつは遅刻しやがるのか。」

彼の名前は風崎紫電(かぜさきしでん)、日本一多才な人材としてこの学校に入学してきた人間である。なお、彼の入学試験での成績は全160人中2位であるといえば彼がどれほど頭がいいのかが伺えるだろう。

そして一方で。

「はぁ、はぁ、はぁ………ふぅ、ギリギリセーフ。」

「アウトだバカ。」

遅れてやってきたのがこの作品の主人公彩刃紅叉(いろはあかさ)であり、日本一の戦闘の天才として入学した。成績は160人中80位である。

「まったく。君ってやつは、どうしていつもいつも遅刻ばっかりなのかねぇ?そんなんだと周りに置いてかれるぜ?」

「とかいいつつお前はちゃんと待っててくれるじゃん。」

「…まぁお前とは腐れ縁みたいなもんだからな。

そんなことより早く行こうぜ?僕は怒られるのは御免だ。」




私立天秀学園体育館

1学校の体育館とは思えないほどの設備を備えるその中では今まさに入学式が執り行われていた。

そして。

「しれっと入れば案外バレないもんだな…」

遅れて来たにもかかわらず何の問題も無く席に座れたことで内心驚きつつも安心している彩刃だったが、

実際は田中が先生に『今怒るのは式に支障がでる。』と進言しただけであり、この後起こる地獄のような説教など知る由もなかった。

そして式は進み、新入生代表によるスピーチが始まった。

新入生代表はこの学校の入学試験において最も優秀な成績を収めた人間が担当することになっている。

そして、今年の代表が。

「それでは、新入生代表の如月鍾馗(きさらぎしょうき)くん、あいさつをお願いします。」

如月鍾馗、世界最大規模の会社である如月化学の御曹司であり、自らも優秀な発明家として有名な人間だ。

しかし。

「え?あぁ…めんどいのでパスで!」

「は?」

「パスだパス。誰か他の人でも探せば?」

「え?え?」

会場がざわめき出した、そりゃそうである。

新入生代表のスピーチをその直前でやめるというのは前代未聞の事態だったからだ。

「…僕がやりましょうか?」

見かねた風崎が変わりを申し出た。

「え?あぁ2位ならまぁいいのかな?でも急にスピーチなんてできるの?」

「まぁ任せてくださいよ。こういうの無難に終わらせるの得意なんで。」

風崎の活躍により入学式は何とか無事終了した。




私立天秀学園教室棟

入学式が終了し、新入生たちは各々の教室へと向かっていた。

「お、一緒のクラスみたいだな。」

「だね、助かるわーお前と一緒だとノート写しやすくて。」

「おい、そういうとこだぞって…ん、先生来たみたいだぞ。」

そういうと同時、教室にピッチリとスーツを着込んだ若い男が入ってきた。

「はじめまして、今日から君らを担当する

師道教練(しどうきょうれん)だ、よろしく頼む。

よし、自己紹介も済んだから今日はもう帰っていいぞ。」

「え?マジかよ!やったぜ帰ってゲームしy」

「彩刃、お前は残れ。」

「え?あっ…」

彩刃は完全に失念していた。

自分は遅刻してやってきていたのだということを。

「何で残されるかは自分でよくわかってるだろう?

あっ、あと如月も残れ。」




私立天秀学園正門前

もう既にほとんどの生徒が帰った校門に2つの人影があった。

「…たかだかちょっと遅刻したくらいで怒り過ぎなんだよ。」

彩刃が愚痴をこぼす。

「それな。ちょっとサボったくらいで大げさだよな。」

そして一緒に怒られたことで謎の親近感が湧いた如月が返す。

「わかるー」

「わかるなバカ。」

「!!!?」

「なんだ、紫電か。」

「よっ!鍾馗、待ってたよ〜」

風崎と共に唐突に出てきた彼女は、鍾馗の友達である、飛燕風舞輝(ひえんふぶき)

彼女はこの世界に100人程度しかいないと言われる異能力者である。

異能力者とは、例えば手を触れずにものを動かしたり、壁を透かしたりするなどのいわゆる超能力の一つを使うことができる人達のことである。

そして彼女は、世界でも数人しかいないと言われる超能力者でもある。

超能力者、それはこの世に存在する全ての異能力者の力を使うことができる、まさに異能力者を超えた力を持つ人のことである。

「君は確か超能力者だったよね。」

「すごいでしょう?

私はどんなことでもできるのよ!」

「そんなことはどうでもいいからとっとと帰るぞ。」

「いやもうちょっと話そうよ。せっかく今まで会ったことない人たちと話すチャンスなんだからさ。」

「そういえば、超能力って他に何ができるの?」

「そうねぇ。よし、見てなさいよ?」

そういうと飛燕は手を前に突き出し、

「パイロキネシス!」

そう言った瞬間、飛燕の手から炎が噴き出した。

「おお!」

そして近くに植えてあった松の木に引火した。

「「「「あっ」」」」

ジリリリリリリリリリリリ!!!!

「逃げるぞ鍾馗!」シュバッ

「了解だ紫電!」ダダダッ

「「あっおい逃げるな!」」

火災報知器が作動し、超能力を使った飛燕と唆した彩刃は2人まとめて怒られるのであった。

読んでいただきありがとうございます!

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