建前と本音
俺の口癖は「俺が死んだら忘れてほしい」だった
迷惑かけたことを覚えててほしくなかったから、そして仮に記憶に残り呪うことになるならば消えたかったからだった
…違う、本当は覚えてて欲しかったんだ
呪うことになっても、蝕んだとしても…好きだった人、大切だった人に覚えててほしかったんだ
だけど、死んでからも迷惑はかけたくなかった…自分でも分からない、どっちが本当の気持ちかなんて今更分からないんだ
俺が居なくても幸せになれるだろう、そう思っている
だけど…隣で、一緒に…一生を幸せに過ごしたかったんだ
だけどそんな気持ちも呪うことを考えれば言えなかった、言えるはずがないんだ
傷付け、呪い、一生を台無しにすることなんて許されてない、だから…隣に座れなかった
呪う事になるのは分かっていた…だけど、一つだけ伝えれて良かったものがある、「愛してる」そう…伝えられたことだけは…本当に良かったと
そろそろ順番だ、来世は…隣に座って幸せになれるぐらいのに生まれ変われるといいんだけどな
そしたら今度は…隣で愛してると、手を繋ぎ過ごそう
きっと…いつか…叶う