鬼くんとポニーテールちゃん
人間の小学校に通う鬼くんは、いじめられていました。
なぜならばみんなと見た目が違うからです。
ツノが生えているし、牙があって怖いので、
誰も鬼くんと仲良くなりたがりません。
それどころか、
「うわ、鬼が来たぞ。逃げろー!」
と逃げられてしまいます。
いつものように鬼くんが学校から帰っていると、
男の子たちが鬼くんに石を投げつけていました。
「鬼はあっちいけ!」
「ここは鬼の来るところじゃない」
などとひどい言葉を投げかけながら。
そんなとき、ポニーテールの女の子が
「ちょっとやめなよ! かわいそうじゃん」
と男の子たちを止めに入りました。
「なんだお前?」
男の子の1人が女の子に食ってかかると、
「大勢で寄ってたかって1人をいじめて、恥ずかしくないの?」
と女の子は言い返します。
男の子たちは女の子の言葉に、何も言えなくなりました。
それから男の子たちは走ってその場から立ち去ります。
「怪我はない?」
女の子は鬼くんに声をかけ、鬼くんはうなずきました。
鬼くんは女の子に助けてもらえて安心した様子です。