アズキバー
今日は安心安全なかわいい!!(爆)しろかえでです(^_-)-☆
あああ!!!
思いっ切り爆死したぁ!!!
やっぱりメールにした方が良かったのかなあ……
でも、メールだと『簡単過ぎて、断られるのもアッサリ』なんて言われてるし……
皆の前で告ったのが敗因かなあ……
だって泰子が!!
早瀬くんの前であんな事、言うんだもん!!
そしたら流れで言っちゃうよね!
「うん!そうなんだ!早瀬くんの事、好きなんだ!」って……
何をどう走ったのか分からないけど……
今の私、見覚えのない公園の“パンダ”の上に座ってる。
ホームルーム後だったのが救いだった。
とにかくその場から逃げ出せたから
でも、逃げないで自虐的に笑った方が良かったのかなあ……
あーあ!
明日も学校じゃん!
休みたいなあ~!!
“パンダ”の上でジタジタする私の動きに合わせて遊具のスプリングがユラユラ動く。
ふと気が付くと、スコップ片手にしゃがんでいたチビ助がじっとこちらを見ている……ってか、今日は特に短めに仕上げた(中折りしてスカートベルトで留めた)制服のスカートの裾がずり上がってた!!
「見るな!!エロガキ!!」
チビ助を睨め付け、急いで裾を直す。
そうなのよ!別にチビ助に見せる為じゃないのよ!!
足はね!
前に褒められたの!
泰子から!
だから今日は……
早瀬くんと一緒のグループだったから……
なんて事が頭を過ったらスマホが鳴って詩真からL●NEが入った。
『泰子が、イン〇タのストーリーに“さっきのアンタ”を上げてバズってる!』
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それがイツトモだろうが何だろうが……人の不幸は蜜の味なんだろうなあ……
あれから1週間ほど、私はイジられた。
物凄くアタマに来たけど笑って受け流した。
私だって決して性格のいい方じゃないから……逆の立場だったら面白がるんだと思うし……
まあ、早瀬くんからはドン引きされたのは今でも悲しいけどね……
でも私は泰子ほどはドス黒くなれないから……アノ子とは必要最低限の会話しかしない仲になったよ!
こんなだから詩真以外の“イツトモ”とはヤッパまだ前みたくできなくて……今日も独りで帰る。
独りってつまんない。
でも、つるんで話のツマにはなりたくないから
しょーがなくショップ覗いたりしてる。
私って実は……とってもつまんないヤツだったのかもね。
小4の時、なんかちょっと微妙で、“ぼっち”やってた時があったんだけど……
『そんなに空気読めないとお嫁に行けないゾ!』って従姉妹のサチ姉に言われてさ!
最初はクラスメイトの会話に必死について行って、分からない時や困った時はゴマカシでボケかましてたんだけど……その内にアホな陽キャになっちゃった。
そうだね!
だからだね!
泰子からあんな扱い受けたのは……
自業自得だね!!
あれっ?!
カラコンおかしくなった??
鼻がツーンってなって歩く視界がぼやける。
ヤベ!涙腺バカになっちまった!
どっか人の居ない所で直そう……
でも一度壊れた涙腺はまるで降り出した夕立の様に後から後から涙を零れ落とした。
それなのに……
「あれっ?!中塚さん?!」
と後ろから声を掛けられてビクッ!となる。
こんなトコ見られたくないから
とにかく気付かないフリでズンズン歩いてショッピングモールを抜けたら、いつのまにやら“この前の”公園に来ていた。
あ~!
私ってホントバカみたい!!
今日は誰も居ないのをいい事にグシャグシャの顔をタオルハンカチでグシャグシャしたら、やっぱり心には擦り剥きキズがあったらしく、“キズ口”から涙が滲む。
「バカだ!バカだ!バカだなあ~♪」って節をつけながらパンダを揺らしていると見慣れた制服の男の子と目が合った。
「ゲッ!!」
思わず声が出た。ひょっとしなくとも絶対見られてた!!!!
ああ!!今すぐ5mくらい穴掘って埋まりたい。
「やっと追いついた! 泣きながらダッシュして行ってしまったから……」
ああ、こんな醜態を同じ学校の男子に晒して!!……私は明日からどうして生きてゆけばよいのでしょう??
誰か私を埋葬して!!!
「あの……ネクタイ赤だから私と同じ1年だよね……」
「うん!オレ3組で……佐野って言います!佐野智也! キミは中塚杏さんだよね」
「そうだけど……私の名前知ってるのって、ヤッパ、イン〇タ?……」
「うん!あの告白シーン! オレ感動した!!」
「エエーッ?!噓でしょ?!」
思わず怒鳴り返す様に聞いちゃったら、佐野……さん?くん?はとってもマジメに答えてくれた。
「なんで?! オレ、ホント凄いと思ったし、正直相手の……早瀬だっけ?!が羨ましかったよ」
こんな事を言われて私は戸惑った。
そして本能的?にいつもバカキャラで逃げようとした。
「アハハハ!!新手のナンパぁ? 恋に破れた女子にそれ言うのは卑怯じゃね?! つうか、それは私の思い上がりだよね! ゴメンねー!自意識過剰なイタイ女は消えるね!」
私は色々堪えて佐野さんの脇をすり抜けようとしたら、カレが手に持っている露を帯びたレジ袋に腕が触れた。
「冷た!」
「ああゴメン! アズキバー買いに来てたんだ!」
「ええっ?!わざわざ??」
「うん、ちょうどコンビニで売り切れててさ……」
「じゃあ!佐野さんこそ早く帰んなきゃ!」
「いや、もう時間経っちゃったからここで食べるよ! ハイ!こっちは中塚さんの分!」
「でもこれ、本当は誰かの分でしょ?!」
「別に決めて買ったわけじゃないよ! 妹が欲しがったらあげるつもりだったけど、アズキバーって固いからウチの妹はあまり食べないんだよね」
そう言いながら佐野さんは空になったレジ袋に剝いた袋を突っ込んでアズキバーをガブリ!とやった。
「良かった! まだ溶けるまでは行ってないよ 却って齧りやすいかも」
私も一礼して袋を剥ぎ、アズキバーの頭に歯を入れてみる
「ホントだ!」
けれど佐野さんは私の手からアズキバーの袋を回収してちょっと顔をしかめている。
「??!!」
「いや、違うよ!冷たくて頭がキーン!としたんだ」
私は思わずクスリ!としてしまう。
「そんなに頑張って食べなきゃいいのに……」
「そうだね!中塚さんも……頑張り過ぎないようにね」
その言葉に私は……アズキバーを握りしめたまま泣いてしまって……アズキバーも泣かせてしまった……
こう言う訳で、アズキバーは二人の思い出の品で……ウチの冷蔵庫には常備されている。
もっとも“子ネズミども”アズキバーには目が無いので……在庫が無くなってしまった時には、それを言い訳にして私はパパとコンビニデートを楽しんでいる♡
おしまい
やっぱハッピーなのがいいですよね(#^.^#)
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