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第3話

無事(?)に専属侍女が決まり、淑女教育が始まる。

基本は講師によるマナー講義や立ち振る舞いを基本に行い、その日の夜に立ち会った専属侍女が復習を行う。

本来は復習は必要ないが、いかんせんセシリアは少し出遅れているので詰め込み気味になっていた。


淑女教育が始まって1ヶ月、セシリアのストレスが爆発した。

朝、ハンナが身支度を整えるために部屋に行きドアをノックする。返事がない。もう一度呼びかける。やはり返事がない。


「お嬢様?失礼いたします。まだお休みになられてますか?」


ハンナがベッドに近付き布団を捲るとそこには丸められたクッションと枕しかなかった。

ハンナは焦り、部屋を飛び出し侍女頭の下に走った。


そんなハンナの様子を、セシリアはバルコニーから覗いて笑っていた。

続々都使用人達も集まり部屋の中を探す者。外に出て探す者を見て更に笑っていた。ただ、流石にバルコニーに隠れて居ただけで呆気なく見つかった


皆が安堵の溜息を吐いているとセシリアは笑いながら言い放った


「あはははは!皆、可笑しい!そんなに慌てるとは思わなかったわよ!」


セシリアは悪びれもしなく笑っているとハンナが近付いて行き、セシリアが前に立つハンナを見上げると同時にパン と乾いた音がした。

周りの使用人達もそうだが、セシリアもかなりビックリしていた。何が起きたか分からなかったが次第に左頬が痛くなっていく。左頬を触りながらハンナを見上げると真っ赤な顔をして怒りながら泣いているハンナが居た


「お嬢様、貴女は今何をしたか分かりますか?」


怒気を含んだ問いかけに涙目になりながら首を横に振った。


「貴女は今、人を騙して笑っていたのですよ!イタズラをした事に怒っているんじゃないんです!人を見下すような行為に怒っているんですよ!」


そう言われて周りを見た。みんな悲しそうな顔をしていた。初めてだった。今まで大体、イタズラをしても笑って居てくれる人はいたけど、こんな悲しそうな顔を見るのは初めてだった。


「ごめんなさい、、、わ、わたしいつもみたいに笑って、くれると思って、、、!」


そういうとわんわん泣いた。ハンナが優しく抱き締めてくれた。そんなハンナも泣いていた。

セシリアは泣きつかれて眠ってしまった。


目が覚めると、もう夕方になっていた。

周りを見渡すと誰も居ない。ハンナは何処?

部屋を出て少し歩くと侍女が居た。侍女にハンナの居場所を聞いたら困った顔をした。知らないの?って聞くと侍女頭が来て ハンナはもう居ません。本日付で屋敷から出ました。


そう聞くとセシリアは走ってダリルの部屋に突撃した。

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