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第2話

昼間、セシリアに振り回されたハンナを見ていた侍女頭が家令にそろそろ専属侍女と淑女教育をしないといけないのでは?と相談していた。

もちろん、その事は理解してはいるがいかんせん、あのじゃじゃう、、、おてんば娘はじっとしていられない。


「であれば、本人に決めてもらえばいいのではないか?」


ハーウィル公爵家当主、ダリル・フォン・ハーウィルが提案する。その一言で屋敷内の侍女が集められた。

その事を知る由もない侍女達はなんだろう?と少しソワソワしていたが、侍女頭のわざとらしい咳払いでピタッと止んだ。



「みんな、忙しいのに集まってもらった理由だが」


ダリルが話し始め皆、真剣な眼差しで当主を見ている


「実はセシリアの専属侍女を選ぼうと思っている」


そう言うと、彼女達の顔が青ざめていく。

そう、セシリア担当の日は侍女達にとって厄日なのであった。月に1回は必ず回ってくる役割り。それが毎日なのだ。暴力を振るわれれば其れを口実に侍女を辞められるが、そうではなくただ単に、走り回され続けるだけなので体力が持たないのである。ざわめきが少し起こりまた侍女頭が咳払いをする。


その様子を見てダリルも苦笑いが出る。


「皆も知っている通り、セシリアはちょっと、と言うか大分、、、いや、かなりおてんばであるが協力して欲しい」


その様子を見てうんうんと侍女達が頷いてるように見えた。実際は皆、ピシッとしているのであくまで見えるだけである。そんな雰囲気の中、その本人が現れた。


「お父様、お呼び出しに参上しましたわ。侍女達を集めて何をされるの?」


当の本人には何も知らされてないようだ。

ダリルが専属侍女を決める話しをセシリアに説明すると目を輝かせていた。こういう表情は年相応だなぁと和んだ雰囲気が表れた。ダリルが じゃあ、誰がいい?

と聞くとセシリアは考える間もなく ハンナがいい! と満面の笑みで即答した。


そのハンナは対照的に引き攣った笑みを浮かべて両隣のあまり話した事すら無い先輩侍女にかたを叩かれた。

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