閑話 ロイエント・ハーツの杞憂 (1)
恋は突然やってくるものばかりではない。
それを知ったのはハルト様の側でお仕えするようになってからだ。
両親の死に際を目の前で見て、こんな残酷な結末が待つかもしれない恋なんて絶対するものかと思っていた。
激情に支配されて罪を犯す。
残される子供のことを考えることすら忘れて。
そんな感情に抑制の利かなくなるような恋はしないと決めていた。
それなのに・・・
ハルト様はそんな私を呆気なく恋に堕とした。
最初はそのお人柄に惹かれて、この御方に仕えたいと望んだ。
この方の切り開く未来を側で見てみたいと願った。
優しく、それでいて容赦なく、強い意志を持ちながら、ふとした瞬間に見せる寂しがり屋な一面に目が離せなくなる。
打算から始まった関係は少しずつ、忍び寄るようにこの心を染め替えた。
保護欲は親愛に、親愛は敬愛に、情愛へと変化した。
それは心の油断。
親子ほどの歳の差の子供に恋心など抱くはずもないと。
恋愛感情を捨てた私には都合が良いと思っていたのも事実で。
なのに気がつけば既に彼の方に夢中な自分がいた。
恋ではない、これは恋とは違うと必死に言い聞かせた労力も虚しく、私は呆気なく恋に陥ちた。
日に日に増す、心に巣喰った独占欲という名の闇に私は不安に苛まれる。
いつか、きっといつか私も忌むべき母のようにハルト様の心臓に刃を突き立てる。
そんな日が訪れるのではないか?
私はいつか、浮気性の父を殺した母のように・・・
そんな不安に押し潰されそうになって大きな溜め息を漏らしたある日。
ハルト様が不在の折、私を見ていたマルビスが微笑った。
「ロイはもう少し肩の力を抜いた方が良いですよ?」
お仕えするようになってもうすぐ五年が過ぎようとしていた。
国内どころか近隣諸国でも類を見ない大規模組織となったハルウェルト商会。それを実質的に動かしているこの男は相変わらず忙しく、精力的に動いているが以前に比べると随分と時間に余裕があるように見える。それを指摘した時、安心して仕事を任せられる人材が育ってきましたからと言っていた。
ウェルトランドが開園して早四年。
相変わらず当日券は午前中に売り切れてしまうほどには連日満員御礼、繁盛しているが、シルヴィスティア、ルストウェル、旦那様の領地であるグラスフィートにも今年熱帯植物園がオープンし、現在はデキャルト領での再来年辺りの春開園を予定している新たなリゾート地計画が進んでいる。
まずは開園の準備段階として適した果物の育成、試験予定地に新たに貯水地を作るため、現在ハルト様はイシュカ達を伴ってデキャルト領を訪れている。今日の夜にはお戻りになると言っていたのだが、その出立前に帰ったら私の作ったグラタンが食べたいと仰っていた。
現在この屋敷の下二階には大小合わせて七つの商会会議室と宴会場、宿直室などの簡易宿泊室、大幹部、幹部、専属護衛達の食堂がある。忙しい時などは私達もこの食堂で食事を取ることも多いのだが無料で一般寮とは違う、時には発売、売り出し前の商品、料理が提供されることもあって一般従業員達の憧れと化している。
まずはここの食堂で食事を取れるのが第一目標、そしてハルト様が四階のプライベートエリアに招かれて手料理を振る舞われるのが次の目標、いつかは側近としてハルト様の瞳の色、エメラルドの嵌められた側近の証である宝飾品を賜るのが従業員達最大の夢。
私はマルビスを見ていると時々劣等感に苛まれることがある。
ハルト様の周囲には優秀な男が多い。
目の前にいるこの男は勿論だが他の側近達以外にもヘンリー、サイラス、ゴードン、シュゼット、アンディ、他にも陛下が次々と送り込んでくる大勢の有能、優秀な者達がいる。
私は彼らに比べると平凡だ。
一際目立つ特技もない。
セールスポイントは押し並べて平均以上であるということと、あえて言うならこの顔がハルト様の好みらしいということくらいで自慢できる要素が少ない。この男はこの男で外見にコンプレックスがあるらしいのは知っているが、ハルト様は面食いではないことを考えるなら、むしろこの男よりも私の方が加点要素が少ないと思うのだ。
私は苛立ちを隠しきれず、持っていたトレイを乱暴に置いた。
だが、ガンッと鳴った音にハッと我に返り苦い顔になる。
「すみません。最近情緒不安定で」
これは八つ当たりだ。
恋敵にみっともない姿を晒してどうする?
私が謝罪するとマルビスは気にした様子も見せず口を開く。
「気にしてませんよ。ロイは最近やけに思い詰めた顔をしてますからね。一応これでも心配してるのですよ」
自分では顔に出していないつもりだったのだが。
いや、この男がそういう空気を読むのに長けているからか。
どちらにしても不甲斐ないことだ。
「大丈夫です。心配をかけるほどのことではありませんから」
これは私自身の葛藤と劣等感だ。
マルビスには関係ない。
「そう言うとは思っていましたがね。ですが貴方に倒れられては困るのですよ。ハルト様のお世話は貴方にしかできないのですから」
私にしか?
違う。
彼の方は私がいなくても自分のことは自分で出来る御方だ。
執事としての仕事であればエルドとカラルがいれば間に合う。秘書としての仕事もシュゼットを始めとする有能な人員を陛下が送り込んで下さり、年々それも少なくなってきた。彼らのおかげでハルト様の事務仕事の負担は商会発足当時に比べると随分と軽くなってきたのは喜ぶべきところだが、同時に私の仕事も減ってしまった。
それは普通なら良いことなのだろうが、私は私の仕事が減るに従い、自分はもうハルト様に必要ないのではないかと思えてしまうのだ。
同じように劣等感を持っているはずなのに、この男はいつもどこかに余裕がある。
私はマルビスをジッと見た。
「貴方は変わりませんね。出会った頃からずっと」
私の言いたいことに気づいたのかマルビスが笑う。
「そうですね。私はハルト様に出会ってすぐに変わりましたから、貴方が私をよく知る前に変化したことを思えば確かに貴方にはそう見えるかもしれませんね」
どういう意味だ?
私が知るこの男は出会った頃と変わらず、その商才を遺憾無く発揮して今やハルト様と並ぶハルウェルト商会の顔だ。流行に敏感で洒落者なのは変わっていないが、確かに見た目は半年過ぎた辺りから余分な肉が落ち始め、細身でありながらしっかりとした筋肉が今では成長されたハルト様を軽々と抱き上げるほどには筋力も付いている。外見だけなら成長期だったキールを除けばこの五年で一番変わったのはマルビスだ。
だがこの男が言ってるのはそういう意味ではないことくらいわかる。
マルビスは昔を懐かしむような遠い目で窓の方に目を向けた。
「彼の方の影響力は絶大ですからね。
私は臨機応変に振る舞える、状況に応じて対応を変える順応力の高い男ですから変化はわかりにくいでしょう。ですが一番付き合いの長いゲイルに言わせると外見も中身も昔とはまるで別人だと言われてます」
その話が真実であるならば、いや、実際、本当の話なのだろう。
貴族に家族全てを惨殺され、隠れ住むように旦那様の領地でひっそりと暮らしていたのだ、経緯は異なるものの同じく家族を一度に亡くしたとはいえ私とはまた違う葛藤があったに違いない。
私達は平民。
力が無ければ、いや、力があったとしても圧倒的なものでない限り貴族の機嫌次第で簡単に握り潰され、踏みつけられる存在だ。
私達が現在持っている力はハルト様の後ろ盾があってこそのもの。
彼の方は私達を軽んじる者、傷つける者に対しては一切の容赦が無い。手を緩めれば再び私達に危険が及ぶと思っているからだろう。私達を害そうとした者の悲惨な末路を見せつけることにより、反対勢力の貴族を押さえ込む。
それ故王都の貴族達には『魔王』と恐れられているのだ。
ハルウェルト商会は強大だ。
貴族でないのなら最早私達を自分達より下に見る者はごく僅か。
それはハルト様の婚約者である私達は彼の方と結婚すればアレキサンドリアの姓を持つようになることと、烈火の如く怒りに燃えるハルト様の報復措置に怯えてのことだろう。要するにハルト様がここにいらっしゃらない間も私達は彼の方の存在に守られているということだ。
マルビスは窓の外に向けていた視線を私に戻し、呟くように語り出す。
「ロイは私と似ているようで、実は全く逆のタイプですよね。
秘書、執事としての対応力は感服ものですが貴方は臨機応変に動いても基本を外さない。基本はあくまでも基本だと割り切って動く私とは逆です。
真面目というべきでしょうか。
それは貴方の美点の一つなのでしょうけど」
私は自嘲気味に笑う。
「美点? 欠点の間違いでしょう」
アレキサンドリア領経営にもハルウェルト商会運営にもさして必要ない。
あくまでも平凡以上でしかない私だ。
だがマルビスは小さく首を横に振って否定する。
「間違いなく美点だと、私は思いますよ。
私やテスラ、ガイやサキアスみたいな者ばかりでは収拾がつかなくなってしまいますからね。貴方とイシュカがいてくださるお陰で私達は上手く回っていると思うのですよ。その上、ハルト様はそんな私達を上回る破天荒な御方ですから。舵取りをする者がいなくては大きく外れた道から戻れなくなってしまいます」
・・・そんなふうに考えたことはなかった。
マルビスは私に目を向けるでもなく、まるで自分に言い聞かせるように話し出す。
「人間関係とは調和です。
音楽にも似てると私は思うのですよ。
私達みたいな者ばかりでは不協和音ばかりで美しい音色は奏でられない。
人に楽しさや感動を与えられないのではないかと。
だから貴方は間違いなくハルウェルト商会やアレキサンドリア領、そしてハルト様にも必要な人間なのですよ。奏でる音が不快では人を惹きつけるものは作れませんからね。
何をそんなに思い悩んでいるのか詳しく聞くつもりはありませんが、あまり深く考え過ぎない方が良いと思いますよ? 特にハルト様の周囲は予想もつかないことが連続して起こることも少なくありませんから、悩む必要もないことで苦悩するより、今、自分がすべきことに全力を尽くす方が建設的です。
勿論、話して下さるというなら聞くつもりはありますよ。
私達はいずれ家族になるのですから」
マルビスの口から出た『家族』という言葉に私は目を見開く。
そんな私を見てマルビスが苦笑する。
「何故そんなに驚くのですか?
私達はハルト様の婚約者。彼の方が成人すれば伴侶として同じファミリーネームを持つようになる。
ハルト様がよく仰っているでしょう?」
そうだ。
家族となるのはハルト様だけではない。
私はハルト様のことを考えていたのに肝心なことに配慮を怠っていたのに気付く。
マルビスが言う通りだ。
彼の方の成人と共に家族になるのはハルト様だけじゃない。私には一気に五人の、もしかしたらそれ以上の家族が増えることになるのだ。
「まあ寵愛を奪い合う恋敵でもあるわけですから全てに仲良しこよしとはいかないでしょうが、それでも私はロイやイシュカ達がいなければなどと思ったことはありません。ハルト様と良い雰囲気の時や二人きりの時間に割り込まれればイラッとしたり、邪魔だと思うことが全く無いとは言いませんけどね。
貴方は違うんですか?」
マルビスに指摘されて考える。
私は今までハルト様を支えるのに必要な人間だから仕方なしと、強引に自分を納得させていた。マルビスの言うようにハルト様と語らっている時に割り込んでくればムッとなることもあったが、だからといってマルビス達を羨んで妬んでも、憎いと思ったことは無い。それは同時に羨ましいという憧れの裏返しでもあった。嫌いになれなかったのは互いを尊重し、尊敬できる面を彼らが持っていたからだ。
長く生活を共に続けていれば情もわいてくる。
多少の欠点や目に付く言動も許容できるほどに。
友情や愛情とはまた違う、だが信頼という絆がそこにはある。
「一緒にいる時間の長い私達はハルト様が仰る様に、多分、既にひとつの『家族』なんですよ。その行動や存在にイラッとしても憎いとまでは思えない。実際には血の繋がりは無いわけですから、ある程度の節度と互いに弁える配慮の必要はあるでしょうがね。
それでも何か起これば心配が先に立つ。
結局、ロイ、貴方も私の大事な家族だということです」
そう言ってマルビスは小さく微笑った。
言っていることは理解できる。
言葉としては納得できる。
けれど、
「マルビスは独占したいとは、思わないのですか?」
綺麗事では片付けられない感情がある。
割り切ったつもりでも心が揺らぐこともある。
私の問いかけにマルビスは頷いた。
「思うこともありますよ。当然でしょう? ですが残念ながら私はそれだけの度量と器は持ち合わせていません」
それは私も同じだ。
「自信がない。でも離れたくない。
だから私は割り切ることにしたのですよ。
無理して共倒れになったり、支えきれなくて潰れるより合理的でしょう?
それに私の思い描いていた夢は彼の方に叶えて頂きましたから。後は彼の方と叶った夢を離さずに済むよう、努力するだけです」
そう、嬉しそうにマルビスは言った。
「夢、ですか?」
「ええ。諸外国にまで名が知れ渡るような、父を超える商人になる。
それが幼い頃からの私の夢でした。
そしてその夢を見続けるにはハルト様だけでなくテスラやイシュカ、ガイ達、そしてロイ、貴方の力が必要不可欠です。ならば妥協できるところは妥協すべきと私は考えました。
十ある望みのうち八が叶うなら残りの二つは片目を瞑る。二つのために折角手に入れた八を失うなんて愚かな真似はしませんよ。捨てたからといってその二つの願いが叶う保証なんてないのですし、仮に手にしたとしても次々に現れ、立ち塞がる強力な恋敵達に勝ち続けられると断言できるほど私は自分に自信がありません。
ならば当初の予定通り、私一人で、ではなく、私達でハルト様を支える方を私は選びます」
マルビスの話を聞いているうちに、成程、そんな考え方もあるのかと私は気付く。
ハルト様は人タラシだ。
マルビスを押し退けたとしても彼らの後釜を狙って現れる者が皆無のはずもない。ハルト様は貴族として侯爵の地位を持っているだけではない、その頭脳、武力、経済力を兼ね備えた高名な御方。普通であればわざわざ私達のような結婚適齢期をとうに過ぎた男などを選ぶ必要もなく、どんな美女も選べるはずなのだ。
私一人のものにしておけるはずもない。
そもそも私達が最初にこの席を賜われたのも、それらの縁談を断るための口実だったではないか。私一人だけが伴侶の席に着いたとして押し寄せてくるであろう縁談を拒絶し続けるのは難しい決まっている。マルビスやイシュカ、テスラやガイ達がいるからこそハルト様が企まれたように『年上の男好き』の噂が定着して、持ち込まれる縁談が激減した。マルビス達がお側からいなくなればその噂も立ち消え、また連日のように国内はおろか諸外国からも高貴な美姫との縁談が持ち込まれるに違いない。
ハルト様をお支えするには今ある人材は最高の布陣。
ハルウェルト商会を、アレキサンドリア領を護るにもこれ以上ないほどなのだ。
私は恋に目が眩み、そんなことも忘れ、見えなくなっていたのか。
情け無い。
だが私の憂慮していることが消えたわけではない。
私では思いつかない、別の方法をこの男、マルビスなら考えつくだろうか?
そう思い立ち、私は自分が旦那様の下で働くこととなって経緯を話し、自分の性格が浮気性の父を道連れに無理心中を犯した母親に似ているのを危惧しているのだと伝えると、マルビスは一瞬目を見開き、次の瞬間、笑いを爆発させたのだ。
ヒイヒイ腹を抱えておかしくてたまらないといった風情の様子に私がムッとして眉を寄せるとマルビスは必死に笑いを堪えて宣った。
「真剣な顔で何を言い出すかと思えば。
貴方はそんな激情に走るとは想像もつきませんね。
ですがそんな心配、必要ありませんよ」
「そんなこと、わからないでしょう? 現に私は・・・」
「何故なら彼の方の側にはイシュカやガイもいるのですから。それとも貴方は彼等の包囲網を突破できるような武人でしたかね?」
反論しようとした私の言葉を遮って、マルビスはそう答えた。
指摘された現実に私は『あっ』と小さく声を漏らす。
「大丈夫ですよ。
貴方が仮にそれを実行しようとしたとしてもハルト様に辿り着く前に貴方はあの二人に隔離、もしくは排除されます。振り下ろした刃は彼の方には届くことはありません。毒殺しようにもハルト様は計測開始以降最大の魔力量を誇る、聖属性持ちの最強の魔術師です。体質上、猛毒でもない限り体内で無毒化されますからね。
無理心中も厳しいです」
そうだ。
その通りだった。
ハルト様の側にいるのは私だけではない。イシュカだけでなく危機察知能力に優れたガイがいる。物騒な想いを遂げようにも私は間違いなく彼らに阻まれるだろう。
「ですが、そうですね。それでも心配だと言うのならイシュカ達に一言頼んでおけばいいんじゃないですか?
もしもの場合は自分を止めてくれと。
そうすれば貴方の憂いはたいした問題でもなくなると思うのですよ。猛毒を仕入れようにも物流に関してならば我がハルウェルト商会が責任持って仕入れ先を全て差し止めてさし上げますよ。割り切るための理由として利用するには私達は最適且つ絶好の存在だと思いますがね?」
それは目から鱗が落ちるような発想の転換。
今度は私が目を見開く番だった。
考え方ひとつ変えるだけで強力な恋敵は自分を止めるための絶大なストッパーにもなり得る存在なのだ。
「全てを受け入れる必要はない。
でも必要だから側にいてもらった方が都合が良い。
私は私以外の婚約者の存在をそう考えています。
仮に独占できたとしても、貴方達がいなくなったことで哀しむハルト様を見るよりずっとマシ。私達はハルト様の欠けたところを補うために集められた、つまり誰が欠けても穴が空くということです。私一人では貴方達全員の役目は負いきれませんよ、それは今までの過去が証明している。
それに、ハルト様は確かに脆いところもお持ちですが、基本的にタフな精神を持つ御方ですからね。そうでなくては自分より遥かに巨大な魔物の前になんて立てないと思いますよ。
貴方は過保護、いえ、ハルト様を見縊り過ぎです。
それは貴方の執事、秘書という仕事のせいもあるのでしょうけど、おそらく多少私達が『我が儘』を言って振り回したところで彼の方はビクともしませんよ」
それはずっとジメジメと曇っていた空に、僅かな光が差し込んだ。
そんな瞬間だった。
多分、すぐに割り切れはしないだろう。
だが確かに彼らがいることで私の杞憂も低減する。
必要だから全てを受け入れるのではなく許容する。
都合が良いから妥協して他のことは目を瞑る。
世の中は全て自分の思い通りになることなど決してないのだから。




