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第九話 まずは自分が楽しむことが大切です。

 

 洞窟調査から戻ると私はジュリアスとテスラに事情を話し、町に買い物に出掛けた。

 用意した荷馬車の後ろにテスラとライオネル、ケイと回復したランスとシーファと乗り込む。

 ガイアは目立つからと普通の馬でついてきたガイは町で買い物ついでに情報収集もしておきたいので帰りは別行動するという。一応またコウモリの住処にされないために入口は結界で塞いできているが明るく照らしておけるなら入口だけでも煌々と照らしておけばコウモリも入り込みにくいだろう。小さな雑貨屋までやってくると大小様々なサイズのランプの在庫のありったけを買い占めて、色付きガラスの食器も買い込んだ。

 灯りはまだ照らすものという認識しかないこの世界ではイルミネーション的な装飾に使われることはない。もしかしたらどこかでそういうふうに使われているところもあるかもしれないが今のところ見たことはないので何に使うのかいまいちテスラもジュリアスも把握できていないようだ。

 こういうものは百聞は一見に如かず、やってみせた方が早い。

 その有用性というか、娯楽性を証明できれば多分テスラが屋敷に戻ってから発注の手配をつけてくれるだろう。なるべく厚さの薄い、できれば深さのある色付き食器を漁り一緒に会計しようとしたところでドンッと横にガイがお酒の瓶を十数本置いた。

「一緒に会計してくれ」

 アルコールのキツイ匂い。

 多分寒い地方特有の無茶苦茶強いウォッカみたいなお酒だろう。

「いいけど、翌日まで響くような飲み方はやめてよ?」

「わかってるって。味見だよ、味見。美味かったら屋敷に戻る前に買い込んで行こうかと思ってな」

 ガイの酒豪っぷりは知っているから大丈夫だとは思うけど。

 律儀にお触り禁止令を守り、距離を保っているテスラを振り返る。

「テスラはいいの?」

「いいんですか?」

 酒好きテスラが目を輝かせて訪ねてくる。

「ちゃんと仕事してくれるなら構わないよ。魔石売った臨時収入も入ったし、ガイとテスラは一緒に出掛けることも少ないから日頃の御礼にプレゼントする機会も少ないからね。

 ついでに何かキール達にも何か買っていこうかな」

「キールならばこちらは如何ですか?」

 テスラがそう言って指し示したのは平民には少しお高めの値段の画材、絵の具セット。

「うん、いいね。キールが喜んでくれそう」

 最近ではマルビスがキールの仕事用にと渡しているけどこれほどの種類のものは見ない。キールの描いているのはあくまでもデザイン画、あまり再現できないような色合いでは量産出来なくて困るというのもあって単色が多いのだけれど趣味で描く分にはこういうものがあっても良いだろう。シルベスタでは明るい鮮やかな色が多いがそこにあるのは暖色系の物が随分と多い。こういうのにも御国柄というものが出るのだろうか。

 十二色、三十色、六十色、色のバリエーションが増えるごとに値段は高くなり、十二と六十では数は五倍なのに値段は十倍くらい違う。しかしこんな田舎によくこんな物があるものだと首を傾げると以前この辺りにベラスミの織物の伝統的なデザインをする人が住んでいたらしい。鉄鋼資源の輸出が高値で取引されていた頃にはそういった人が何人かいたらしいが産出される鉄鉱石の価格が他の国で鉱山が見つかるたびに暴落していき、国は経済力を失っていったそうだ。そして経済の衰退により需要がなくなり、買い控えや諸外国からの仕入れ業者の出入りも減り、それとともにそのデザイナーの数も減ってしまった。そして最後に残っていたその人のために仕入れたものの姿を現さなくなり、売れ残っているということだ。

 冬に爆売れしたコタツのあの掛け敷き布団の織物デザインか。

 職人が幅を利かせている業種でデザイナーとはまた珍しい。是非一度見てみたいところなのだが、その作品はどこかで見られるのかと聞くと彼の手がける作品はそれなりに高価だったから近くの寝具や絨毯を扱う店にまだ残っているかもしれないと言うので会計を済ませた後に見に行って見ることにした。


 紹介されてやってきたそこの店の一番奥にそれは飾られていた。

 明らかに他の物と一線を画す精緻で前世で見たことのある曼陀羅の紋様にも似たデザイン。美しく豪奢、それでいてどこか宗教的な匂いを感じさせる絨毯は実に見事で、思わず一目惚れしたくらいには素敵だった。

 他の物と比べて価格はおよそ七倍近い。

 それでも思わず手を伸ばしたくなるようなそれに私は圧倒されていた。

「見事ですね」

 溜め息とともに呟いた私の声に店主が言葉を返す。

「確かにそうなんですけどね。彼のデザインは手間がかかり過ぎるのですよ。

 この国、っと、ここはもうシルベスタでしたね。ベラスミ領は今でこそ以前より景気も暮らしも良くなりましたが、それでもこのような価格の物に簡単に手を出せるほど豊かではありません。時間が掛かれば手間賃上乗せになり、価格が上がれば売れる数も少なくなります。ベラスミではそんな高級品に手を出せる者は城下の貴族でも殆どいませんでしたから彼への仕事依頼も年々減っていましたのでこれでは食べていけないからと」

 どんなに素晴らしかろうと売れなければ金にならない。

 生活苦による廃業ということか。

 だがこれだけのものを価格を落として売ることもできずここに飾られ、残っているわけか。

 実に勿体無い。

「彼は今どうしているかご存知ですか?」

「家業を継いだらしいという話は聞いています。生活苦で上の兄二人が鉱山に出稼ぎに出るからと。鉄鉱石の運搬業者ですよ」

 ありがちな話だ。

 実際サキアス叔父さんも管理する土地経営が上手く行かなくて父様のところに出稼ぎに来て、ウチに回ってきたわけだし。今は実家の弟さんもしっかり経営していてウチとも提携して利益を上げ、仕送りの必要もなくなったらしいけど。

「名前は?」

「ハイネルド・ジ・ランドルファ。もと子爵家の四男ですよ。シルベスタに併合された時に貴族は称号を剥奪になりましたからね。もっともベラスミでは貴族の称号も名ばかりで平民よりも多少マシという程度の暮らしをしている方が殆どでしたから生活は特に変わらなかったと聞いています。貴族だった方々は独立自治区として容認されていますからそのまま自治管理の役人となっていますので併合されてもそう大きな問題は出なかったそうです。

 ジュリアス様達ハルウェルト商会の方々のお陰で以前よりマシになったとはいえ暮らしが良くなったのは主に手に職を持っていた者達ですからね。ハルスウェルト様が計画されている事業の本格始動もまだ先ですし。他の者にまで影響が波及するにはもう少し時間もかかるでしょう」

 現在ベラスミ領の運営はシルベスタ王国からの管理人を置き、帝国時代のもと侯爵が統治しているという話は聞いている。いずれ正式にここにもシルベスタの貴族が統治するためにやってくるだろうが今は諸外国の動向なども見ながら完全に統治下におくタイミングを測っているようだ。それに管理も難しく、一年の半分を雪と氷に閉ざされ、たいした資源にも恵まれていないこの土地を管理したがる貴族もいないのでなかなか難しいという話も聞いている。

 結局運河と港が開港されたとしても鉄鉱石の資源の輸出と民族工芸品以外これといった産業があるわけではない。魔獣の出現率も高い、広大ではあっても使えない土地が多い、優秀な職人も現在我がハルウェルト商店が抑えてしまっているとなればそんなに旨味もないという判断なのだろうけど。

「まあウチも慈善事業やっているわけでもないしね」

 父様が管理しているわけでも、私が管理する予定もない土地の運営に口出しするのは違うと思う。私達がやっているのはあくまでも商売、利害関係あってこそなのだ。

 私がポツリと言った言葉に店主が反応した。

「・・・ウチ?」

 そういえば名乗ってなかった。

 ジュリアスと面識があったとしても私とは初対面。グラスフィート領と違ってここではアノ(・・)ロゴのある店もないわけだから知らないのも無理はない。

 横に立っていたジュリアスが店主に向かって徐に口を開いた。

「御紹介が遅れました。こちらハルスウェルト・ラ・グラスフィート様、我がハルウェルト商会の代表でいらっしゃいます」

 見事に店主は固まってしまった。

 もうこの件は慣れたけどね。

 そりゃあ吃驚もするよね。こんな子供が代表だなんて。

 威厳も何もないんだから。

 多分また七歳の子供だとまでは知らされていなかったに違いない。

 おそらくいつものように『ものすごくお若い方ですよ』とでも伝わっていたのだろう。通常この歳の私が代表をやっているとは考えない。たとえ子供だと聞いていたとしてもせいぜい成人前の十三、四歳くらいと思われるのがオチだ。ましてや誇大化した私の武勇伝が伝わっているらしいので尚更だ。私を直接見たことのある人は少ないだろうし、イシュカ達に囲まれれば小さい私はほぼ隠れて見えなくなってしまう。下手をすればイシュカとかと勘違いしている人もいるかもしれない。

「とりあえず彼の作品で残っている商品は他にもありますか? あれば見せて頂きたいのですけど」

「ハッ、ハイッ! 今すぐご用意致しますっ」

 私がにっこり微笑んでお願いすると店主がワタワタと転がるように奥へと駆け込んで行った。

 年末年始に一度訪れているとはいえ、絶世の美女ならともかく一度や二度目にした子供の顔などそんなに長く覚えていられるものでもないだろう。

 私はジュリアスとその織物の前で話し合う。

「悪くなければなかなかキールの他に良いデザイナーが見つからなかったし、最近仕事も多くなってきてキールの負担が増えてるからできれば雇い入れたいところだけど。もう二、三人、デザイナー増やしてバリエーションも欲しいよね」

「絵画とデザイン画は別物ですからね。それで探すのに苦労しているわけですが。特にウチで扱う商品は大衆向け。繊細で緻密な今の絵画の流行とは真逆ですし」

 実際、ウェルトランドで似顔絵描きをしている人達の多くもこのタイプ。

 できないわけではないがキールのように魅力あるイラストやキャラクター的に描ける人はいない。

 私は店内をぶらぶらとしていたガイを振り返って呼ぶ。

「ガイ、ケイと一緒に調査に行くならついでに彼についても調べといてくれる?」

「了解っ、酒代分はしっかり働かせてもらうから任せとけって」

 いつもの如く頷くとすぐさま行動に移し、店を飛び出して行く。

 普段は怠惰でも動くべき時にはしっかり動いてくれるのがガイだ。

 二人が出て行くと店の入口で警護していたライオネルとランスがシーファを残し、入れ替わりで私のすぐ近くで護衛についてくれる。

 

「ジュリアスは彼のデザインの商品、売ってみたいと思う?」

「量産品の大衆受けという点においてはキールの方が上でしょうが・・・」

 私の問いかけにジュリアスは言葉を濁す。

 ウチのコンセプトが平民向け、薄利多売がモットーだからだろう。

 だけど、

「不特定の少数派にはすごくウケそうだよね」

 と、私がそう言うとジュリアスが食いついた。

「はい。多少の価格はハネ上がっても欲しがる者はそれなりにいるのではないかと」

 それにデザインができるってことは、もっと簡素なものもできるかもしれない。

 確認してデザイン画が他にもあれば見てみたい。

 どちらにしろ私達の一存で決定できない。

「明日朝に出発の馬車に商品乗せてマルビス達の意見も聞いてみた方がいいか」

「そうですね、すぐにと差し迫っているわけでもありませんが、織物も秋には新作を並べたいところですから。問題がなければ面白い人材は確保しておきたいですね」

 ジュリアスも同じ意見のようだ。

「キールのデザインに文句はないんだけど、やっぱり場所によって特色を出したいんだよね。地域限定のそこでしか買えない物って商材として魅力的だし」

「こちらは同じ平民娯楽施設とはいえ設備維持に費用が掛かる分あちらより若干利用値段設定が高くなりますからね。商品もワンランク上で考えておられるのでしょう?」

 それなのだ。青空の下と違って屋内屋根つき、しかも建設費用は向こうと比べるまでもなく結構かかる。そうなると入園料にある程度反映させないと元も取れない。

「一応そういう話はマルビスともしてるけど全部じゃないよ。基本的に平民向けっていうのは変わってないし。一般的な家庭でも気軽に利用できるエリアは勿論考えているよ。富裕層相手だけじゃ商売成り立たないから」

 今回は娯楽施設、もしくは階層ごとの入場料を取る方向で考えている。

 宿泊施設も位置的にどうしても泊まり客が増えるであろうことを考えて富裕層向け、一般客向け、そして安価な大衆用、雑魚寝かカプセルホテル的な三つのランクを用意するつもりでいる。

 三段階の平地最下部は入場料無料のショッピングモールと飲食街、簡単安価な温泉施設やアウトドア施設。二階層から大規模プールやアトラクション施設。ここではウェルトランドの水上アスレチックに近いもので考えているけれどバリエーションは変えるつもりでいるし、三階層は現在検討中だが温泉を利用したウォータースライダー的な巨大滑り台とかも入れてみたい。冬の雪が積もるシーズンの運河前の道には芸術家達や地元有志による雪と氷の像の祭典を企画している。夜にはライトアップをしてイルミネーションみたいにしてロマンチックな雪の散歩道を歩くなんてのもいいと思うのだ。

 そして今回見つかった鍾乳洞は別口で洞窟探検ツアー的なのも面白い。

 坂道をトロッコみたいなのを走らせるなんてのも楽しそうだ。

 夢は膨らむが実行可能か否かはテスラやサキアス叔父さんの意見も聞く必要があるだろう。照明の使い方次第では幻想的にも夢の国にも、もしくは夏場なら不気味にお化け屋敷的にするのも有りだ。前世で大好きだった冒険活劇的な映画の映像が浮かび上がり、ムフフフフッと我ながら不気味な笑い声を漏らす。 

「調査は主にケイに任せて明日は洞窟見てもらって意見を二人の聞きたいんだ。ちょっと面白そうなこと思いついたんだけど使えるかどうかわからないし相談してみたいと思って」

 結局私は自分が遊びたい、楽しみたい施設や遊園地を作っているだけなのかも。

 仕事仕事でろくに遊びも旅行も行かなかった前世を引きずっているのかなあとも思うが、それを独り占めしようとしているわけでもなし、少しくらい(?)とは言い難いが争いや戦いを生むものでもなし、まあいいかと開き直る。それに大衆娯楽というものはあって困るものではない。人間暇だとロクなことを考えない。個人的には余計なことを考える暇がないほど楽しければ争いも減ると思うのだ。

「・・・楽しそうですね」

 テスラが微笑んで呟く。

「すごく楽しいよ。それに自分が楽しめないものを他の人に勧められるわけないじゃない? 結局私は欲しい、やってみたい、遊びたいって自分の欲望のまま突っ走ってるだけかも。

 ゴメンね、コレって結局振り回してるってことだよね」

 言葉にしてから気づいて声が小さくなる。

 私が俯くと頭の上からテスラの声が降ってきた。

「構いません。俺は、いいえ、俺達は貴方に振り回されるのが楽しいんですから。どうぞ存分に振り回して下さい。俺達は非戦闘員なんで戦力としてはお力になれませんけどそれ以外でしたら歓迎ですよ?」

 どうやら私に甘いのはロイとマルビス、イシュカだけじゃないらしい。

「テスラ、そんなこと言ってると神経すり減らして頭ハゲても知らないよ?」

「頭のハゲた男は嫌いですか?」

 注意してねと忠告したつもりがそう返された。

 ハゲ頭のテスラ?

 あんまり想像できないけどそんなこと、考えるまでもない。

「別に気にしないよ。ハゲようがハゲてなかろうがテスラはテスラだもん。

 頭がハゲた程度でテスラの価値は変わらないよ」

 イイ男というものはハゲてもイイ男だ。

 まあバーコードのような少ない髪の毛にしがみつくようなものは個人的には好きではないが。あれならばいっそお月様(ツルッパゲ)の方が潔くてカッコイイと思う。

 それに髪形程度のことで嫌ったりしない。 

「テスラは私がハゲたり、火傷とかして爛れた顔とかになったら嫌いになる?」

「いえ、そんな些細なことで私も貴方の側を離れたりしませんよ」

 それならよかった。

 私はホッと息を吐く。

「安心した。前にロイとイシュカが私が団長みたいになっても可愛いって言ってくれるかなって聞いたらすごく微妙な顔されたんだよね」

 そう言うとテスラがブッと吹き出して笑った。

「貴方があのようになるのは想像つきませんけど、団長みたいな方を確かに可愛いとは言えないでしょうね。彼の方は男からみてもカッコイイですから。

 ですが関係ありませんよ。

 ガイや私にとって貴方は可愛いではなく『面白い』です」

 二人の最優先重要事項がそれであることは知っている。

「じゃあ私がテスラが面白いって思うことを考えつかなくなったら嫌いになる?」

 テスラは少しだけ考えて、そして口を開いた。

「ならないでしょうね、多分。

 俺が一番面白いと思っているのは貴方自身ですから。

 貴方の発想力が底をついたとしても、きっと俺は今のように色々な商品を前に貴方と意見を交わし、討論していると思いますね。俺はそれが楽しいんで。発明ばかりが全てではありません。貴方と一緒に今ある商品を前に二人で改造、改良しているような気がします」

 そうか、そんなふうに考えていてくれるのか。

 テスラの言葉に頬が緩んだ。

「なんだか嬉しそうですね」

 そう言われて私は頷く。

 そりゃあ嬉しいに決まってる。

「テスラの想像する未来には私がちゃんと隣にいるんだなあって思って」 

「それが何か?」

 意味がわからないとばかりに問い返したテスラに私は答える。

「だって嫌いな人との未来なんて想像しようとは思わないでしょう? テスラの考える未来に私が存在してるってことはこれから先も側にいてやってもいいぞって思ってくれてる証拠でしょ。大事な人の考える未来に存在することが許されるって特別なことだって思うんだよね」

 テスラの想像したのが何年先のことかはわからないけど。

 驚いたように目を見開いてテスラがボソリと呟く。

「そんなふうに考えたことありませんでした」

「気にしなくてもいいよ。私がただそう思いたいだけだから」

 上機嫌でそう言った私をテスラがじっと見つめていたことに気づかないまま、私は運ばれてきたその作品を前にジュリアスと話し合っていた。


 残っていたのは全部で八点。

 絨毯やラグ、上掛けやソファカバー、買い手を選ぶような大物ばかりだったけど彼独特の構図はすごく素敵で私は全て買い上げると馬車に積み込んだ。

 空だった馬車の荷台はいっぱいになり、私達は別荘へと戻っていった。



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