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蜘蛛の糸(うさみーぃとリメイク)

作者: 究極の猫背 うさみーぃと

昔昔あるところに神田という非常に愚かなな男がいました。神田は蚊も殺せないような性格で非常にお人好しでした。

ある時は名前も知らない人に金を貸したり、またある時には友達の軽い罪を背負ったりしました。

ある日、神田の友達が人を殺めてしまいました。酷く後悔し、怯えている友達を見て神田は、

「僕がやったことにしたらいいよ。」

と言いました。神田は殺人の罪で牢獄に囚われ、獄中で命を落としました。


地獄の閻魔様は神田が悪い人間ではないと知っていましたが、神田のしてきたことは刑法103条、犯人隠匿罪や諸々に当たるためやむおえず、閻魔様は神田を地獄行きにしました。

その様子を見ていたお釈迦様はどうにかして神田を助け出したいと思いました。すると1匹の蜘蛛が現れてこう言います。

「私は生前殺されそうになったところを神田さんに救われました。私の糸であの人を助けられないでしょうか。」

お釈迦様はこれは名案だと思い早速蜘蛛の糸を地獄まで垂らしました。


血の池地獄に落とされた神田は他の罪人の話を聞き、慰めていました。

「あなたはなんて可哀想な人なんだ。早く地獄から出られたらいいですね。」

そんなことを言っていると、頭上から一本の糸が垂れてきたではありませんか。

「もしかしたらこの糸は天国に繋がっているかもしれない!」

神田は叫びました。すると罪人たちが糸に群がります。

「押さないで!順番に登ればいい!」

神田は他の罪人を先に登らせていきました。

どれ程の時間がたったでしょう。

「さぁ俺も行こうか。」

最後に神田が糸に手をかけ登ろうとした時、糸はちぎれてしまいました。

「あぁ糸が…もう限界だったのか…」

神田は顔を手で覆いこう言いました。

「よかった…皆が登りきる前に切れなくて!」

なんて愚かな男なのでしょう。自分より他人を優先した結果、神田は一人血の池地獄に取り残されてしまいました。


おしまい。

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