別の兄による刺客
「じゃあアリス、先に寝てくれ、2時間交代で寝るぞ」
眠い頭を少し叩き、眼を覚まさせ、アリスに言う。
「わかりました、起きたら交代しにきます」
「頼んだ」
アリスが行き俺は椅子に座った。
4時間後
「よく寝させていただきました、お早うございます斎藤様」
「俺は何時かアリスにキレるときが有ると思う、今キレてやろうか」
若干怒りながら、吸い殻がたまった灰皿にタバコを消す。
「じゃあ俺は寝てくる、王子が起きたら交代してくれ」
そう言ってメイドに案内させ、客室に入る。
客室には、ベッドが2つあり、両方とも綺麗に整頓されていた。
「どうでもいい...眠い」
スーツを脱ぎ捨てベッドに倒れ込む。
『お早うございます斎藤様』
その声と共に覚醒する頭、アリスが部屋に入った所で目が覚めた。
「サーリス王子が目覚めました」
「今行く」
アリスが紅茶を入れたようで、熱い紅茶が机に乗っていた。
熱いのを我慢し、飲むと、熱い紅茶が喉を進み胃に落ちるのが分かる。
それとともに頭がスッキリしてきて、スーツを着直した。
外に出ると、王子が立って待っていた。
「お待たせしました」
「いや良い、アリスや、斎藤が守っていると思うとよく寝れた」
するとメイドが歩いてきて僕らに伝える。
「ウェイトン様は、広間に居ます、そこでお食事を取ると言い、サーリス王子を呼びに来るように言われました」
「行こう」
そうサーリス王子が言い俺達は広間へ向かった。
広間に着くと、ウェイトン大公が椅子に座り俺達を待っていた。
「よく着た、待っていた、ここの飯は旨いぞ」
執事に促され椅子に座る。
「で、どうだ?斎藤、ワインは旨いか?」
ブレインに頼みアルコールを分解してもらい、ながら答える。
「凄く美味しいです、こんなに美味しいワインは初めてですね」
味が全くしねえよ。
真後ろには執事が立っていて気になり味を感じることが出来ず黙々と食べる。
アリスの方を見ると、アリスは、美味しそうに食べている。
「それで明日からはどうするんだ?俺以外にお前と仲が良かった兄貴何ていたか?」
「俺達を襲撃した奴らの事は分かっているのですが、どうしようかと考えあぐねていて...」
「そんなの簡単な話だ、殺せ、兄諸共殺したら話が早い」
ウェイトン大公が悪い笑みをして肉を食べる。
「その前に、両手を削いでおこうと思いましてね」
サーリス王子が、鳥の足を切っている。
「俺の予想では5番が怪しい」
「それで合っていると思うのですがね...」
「あいつは昔から卑怯だったからな」
「兄さんの所に居た執事を懐柔していたからね」
「うるせーよ....両手を削ぐってどうやって削ぐんだ?」
そう言いウェイトンが椅子にもたれ掛かり上を仰いだ。
「懇意にしている傭兵と、盗賊団が居るはずなので、そこをまず潰します」
「俺から兵は出せねえぞ」
「この2人が居たら何とかなるでしょう、そこで、俺がやったって言うことを分かるように証拠を残してもらいましょうか」
「その私兵達は何人くらい、いますか?」
「傭兵部隊は、100人以上は居るのは分かっているが、こいつらは、旨味が無いと思うと直ぐにでも手を引くだろう、厄介なのが盗賊団だ、こいつらは、騎士と名乗り、言うことを聞かなかった村を襲い全てを奪っている」
「貴族が怒りませんか?そんな事をしたら偉いことに成りません?」
「弱小貴族を襲い、しかも王族の言うことを聞かないと言って処刑をしているからな、風通しは凄く良くなったが、あいつはやりすぎだ、家族を狙うとはな」
そう言ってウェイトン王子はワインを一気に飲み干し、机に木のコップを叩きつけた。
それからも食事は続き、ある程度話し込んだ後、大公は寝ると言い部屋を後にした。
「我々も行くか」
そう言って王子が部屋を後にする。
その後ろを着いていき王子が部屋にはいるのを見る。
「そうだ、斎藤、お前も同じ部屋で寝ろ、それならお前も寝れるだろう」
するとメイドがそれを聞いていた様で、コチラへと言い着いていくと二人部屋が用意されておりそこに入る。
「じゃあアリス、また明日」
そう言って手を振ってアリスと別れ部屋に入った。
「斎藤どうだ?」
置いてあったワインを手に取りこちらを向く王子。
「頂きます、先に私が飲みます」
そう言って2人はワインを飲み、メイドにつまみを頼んだりして楽しんだ。
一時間後
ふたりともへべれけになるまで呑み、ふわっふわの頭の状態で布団に入る。
「さぁ寝るか! 久しぶりにこんなに笑いこんなに飲んだ! 友とは楽しい物だ!」
「ジャックとは友達じゃないのですか?」
「あいつも友だ!、まぁ下戸だから酒を一緒に飲むことは無いがな、連れてこなくてよかった!あいつは下手したら殺されていただろう! お前たちで良かった!」
王子がエーテルライトのスイッチを押し部屋が暗くなる。
「斎藤も寝ろ! 俺は寝る!」
大きな声で言った後俺はブレインにアルコールを分解してもらいながら寝た。
翌日目が覚めベッドから起き上がりスーツを着る。
「おはよう....」
王子が青い顔をしながらベッドから出てきた。
「お早うございます、すぐに帰られますか?」
青い顔で頷き大きな声を出すなと言われ静かに外に出てアリスを呼びに行った。
部屋に行くとアリスはもう起きているようでノックをすると歩いてくる音が聞こえた。
「そろそろですか?」
「準備が終わったら、王子の部屋の前に集合だ」
「了解」
そういうと扉が閉まり俺は元の部屋へと戻った。
部屋に戻ると、メイドが赤い光を出し王子の頭を擦っていた。
「何をしているのですか?」
「青い顔でメイドに水を持ってくるように頼むと回復を掛けてくれるって言うんで頼んでいる所だ」
さっきよりマシな顔になっているが、王子に注意をする。
「我々が居ない時に他の人を入れるのは危険ですので止めて下さい」
「次から気をつけるよ」
するとメイドが立ち上がり失礼しましたと言って出ようとするのサーリス王子が止めお金を払う。
「有難う、君のお陰でましになった」
するとメイドはありがとうございましたと言い外に出た。
「もう行くのか?アリスはどうだ?妾にはならないか?、そうかならないか...斎藤も気をつけてな、そうかそうか、サーリスにあのワインを届けておこう、そしてサーリス、お前の進む道は覇道になるだろう、民を大切にする王になれ」
それだけ言い大公は去っていった。
「本当に嵐のような人でしたね」
「そうだな、良い兄だと思うが、要らない者は直ぐに切り捨てる人だ、子供だろうが、女性だろうが」
「少しゾッとしますね、妾に二度も頼まれると」
「アリスに執着する理由は分からないでもないが、あの兄がな」
俺達は馬車に乗り、元の街ヘ向かった。




