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肉弾戦

「お互い武器なし、多少の怪我は許すが、殺すことも許さぬ」

ウェイトン王子が俺と眼の前に居るサイクロプスに言う。

「はえー...おっきい...」

嫌な予感を感じ、さっき逃げようとしたが、サーリス王子の何時もつり上がった眉がハの字に変わっている所をみると逃げれなかった。

いや、逃げとけばよかったと今は全力で思う。


この馬鹿でかい図体のサイクロプスが出てきた時に兵士じゃなくて兵器だろ、誰のペットだよと言ってしまった。

「おで、お前殺す、食ってやる」

こいつおかしい、小便をチビリそうだ。

トイレ行ってなかったら絶対漏らす。


アリスは愉悦に浸った顔でこっちを見て賭け事に挑戦していた。

『金貨3枚貴方に掛けたので絶対に勝ってくださいね』

信じてもらえるのは嬉しいが、汚い笑みを消し、賭け事を止めて欲しい。

「お腹痛くなってきたので帰って良いですか?」

「はじめ!!」

審判の声が響き片手を上げて弛緩していた俺はサイクロプスの豪腕に薙ぎ払われそうになる。

「あぶねえ! どうすんだよこれ!」

バックステップとスウェーを使い距離を取る。

するとサイクロプスが、急にステップを取り始めズシンズシンと地面が響く。

「その巨体で機敏な動きは止めろ! 本当に死んじゃう!」

わざと近づき相手のパンチを誘う。

一瞬で迫ってくる壁を避けもう一度下がる。

「無理!無理だって!死ぬ!死ぬ!」

「うるさい、!おで、お前ころす」

次は蹴りが迫り避ける。

兵士から声が聞こえる。

「避けてばっかりじゃ戦闘じゃねえだろ」

「あいつずっと逃げ腰だぞ」


その声を聞きそっちに行ってサイクロプスを誘導する。

「おい!お前こっちに来るな!」

「逃げろ!早く進めって!」

「ほーらほら!その大きい眼はなんだ?汚い濁った眼をしやがって」

横薙ぎに豪腕が振るわれ木製の柵が薙ぎ払われる。


それを避けて股下を潜る。

潜る時に思いっきり蹴りを叩き込む。

ズボンから白色の煙が吹き、焦げ臭くなる。

「いでえよ! いでえよ!」

足を抑え蹲るサイクロプス。

背中に回りそこに貫手を叩き込もうと近づく。

するとサイクロプスがすごい勢いで上半身を動かし薙ぎ払う。

右腕に当たり動体、左手に衝撃が抜け、錐揉み状に体が回転し柵に体がめり込む。


『右腕損傷率大、自己修復可能、体内の筋繊維断裂確認、鎖骨の歪みを確認、肋の骨折を確認鎮痛剤投与、鎮痛剤投与、鎮痛剤投与...』

鳴り響くアラーム音と共にブレインからの警告が入る。

右腕をあげようとするが肩から火花が飛び、人工皮膚がめくれ上がる。

『右腕を一時的にロックします、』

「クソ痛え....」

後ろを見るとアリスが心配そうな顔でこちらを見ていた。

その瞬間に顔がハッとアリスが変わる。

ヤバイと思い全力で跳躍する。

今いた所はサイクロプスの足がめり込み柵が完全に破壊されていた。

声が出ぬままそのままサイクロプスの肩にサマーソルトの様な格好で蹴りを入れる。

ミシミシミシミシと大木が折れる様な音共にサイクロプスの肩が膝の形に凹み折れる。


「ギャアアアアアアアアアアアアアア!」


耳を劈く声と共に左手を払うように振り回す。

来るのが分かっていた左手を左手で殴り返す。

また吹っ飛び錐揉み状に飛ぶ。

『左手大破修復不可、直ちにメディカルセンターに』

うるせえよ!

地面を滑るように転がり立ち上がる。



サイクロプスは泡を吹いて倒れていた。

右肩は潰され左の拳に至っては骨が飛び出し出血している。


「勝負有り!勝者斎藤!」


俺は上がらない両手を上げ叫んだ。












「痛ててて!魔法ってなんでこんなに痛いんだ!」

赤色の光が胴体を包み体からミシミシと音がなる。

『胴体の修復完了、右腕の修復完了、左手修復不可』

「はーいはい...」

「貴方が勝っても、左手が壊されたら、賭けてたお金も変わりませんね」

「はい!終わりました」

「どうも」

16歳くらいのピチピチとしたプリーストの女性にお金を包み隣のでかいベッドを見る。

そこでは四人のプリーストが汗を垂らしながらサイクロプスの治療を行なっていた。

起きているようで、こちらを見て治っている左手を上げ親指を立てた。

「お前強者、何か合ったら呼べ、俺、お前助ける、次負けない」

「助けてくれるのは有り難いが、もう戦いたくないな、また会おう」

そう言い俺も親指を立て外に出た。


外に出ると、ウェイトン王子とサーリス王子が立っていた。

「良い戦いだった、どうだ?今なら俺の騎士として動いてみないか?」

「兄さん、この方々を雇うと成ると、国が傾くくらいの金額が必要になりますよ」

「それは分かっているのだが、欲しくてな....ああ、斎藤と言ったか?褒美を使わす、その腕も治らなかったみたいだからな」

そう言って手を叩くウェイトン王子

騎士が重そうに袋を持ってきた。

「金貨より、お前は金の方が欲しいのだろ?これを使わす、それで手を治し、愚弟の思いを手伝ってやってくれ」

こういった時はこう答えるのかな?

「恐悦至極でございます、ウェイトン王子」

「俺はもう王子でなく大公になる。良い良い、今日の夜は此処で泊り、明日街に向かうと良い、どうだ斎藤、好きな食べ物は何だ?なんでも食っていけ、酒はどうだ酒は、良いワインが有るぞ」

そう言って俺に元王子ウェイトンが話しかけてきた。








暫くウェイトン大公と話していると、執事が着て、大公に耳打ちをした。

聴力を強化し、聞いてみると公務がどうとか言っていたので、失礼だと思い元に戻す。

「斎藤との会話は楽しかった、俺は公務に戻る」

そう言って嵐のように去っていった。


暇になり辺りを見回すと、後ろにアリスと、サーリス王子が立っていた。

「時間が出来ましたね、これからどうされますか?」

王子に俺が問うと、王子は寝るらしい、着いていき部屋の前で座っておくことにした。













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