いつの日か…
君はいっつもそうなんだ。
強がってばっかりで、自分でため込んで
なんで誰にも相談しないの?
そういうと「何も悩んでないもん。」
笑顔で嘘をつくんだ…君が笑う度、俺は苦しむ。
お願いだから頼ってくれ。
君が好きなんだよ…
「何したんだよ。」
俺の言葉は君の背中に当たる。
振り返ろうとしない君にもう一度告げる。
「泣いてんだろ?何があったんだ?」
動かない…手で涙をぬぐうこともなく、
こっちを振り返るわけでもなく
ただ君の背中は小刻みに震えていた。
なんでなんだよ…
どうして俺に何も言ってくれないんだよ…
俺たち幼馴染みだろ?
俺ばっかり悩み事聞いてもらって
お前は心配かけまいと何も言わない。
「両親のことか?」
椅子ががたっと揺れた。
「やっぱりな…何で何も言わねぇんだよ…」
俺は背中合わせに彼女の後ろの席に腰掛ける。
「……ごめん……」
ごめんじゃねぇ…
そんなこと聞きたい訳じゃない。
ただお前には心から笑っていて欲しい…
「誰にも言わないで、いつかお前爆発するぞ。」
冗談っぽく言ったつもりだが、
君はもっと小刻みに震えだした。
「……ぅん…ごめん……」
「ごめんばっか言うなよ。」
彼女が俯いたのがわかった。
「ごめんって言うなら、俺に相談しろよ…」
苦しかった。
俺は力になれなくて、いらないんじゃないかって
何度も考えちゃうんだ…
「心配かけたく…なくって…」
わかってる…そんなこと。
「でも、何も言われない方が心配なんだよ。」
「………」
君は振り返らないで、俺の手を握った。
「!!」
「ちょっと…甘えてもいい?」
彼女が俺の存在を認めてくれた気がした。
「少しだけ、このままでいさせて…」
俺は頷いた。見えないだろうけど…
時は静かに進んでいく。
お前が心から笑える日まで、
俺はずっと側にいるから…
そしていつか打ち明けたいんだ。
君を愛してる、と…