21つ、現実ってやっぱり怖いです。
やっぱり、定番。
ギルドからの報酬を貰って、さつきとあたし用のご飯を買う。
中々美味しい値段でした。
慎重にすれば、かなりの儲けを叩き出せる。
日帰りの稼ぎには割がいい。
「すみませんが、ソロですか?。」
ギルド嬢に聞かれる。
ソロ、たしか、一人プレイとかの名前だったけ?。
「はい、そうですけど。」
なぜに聞くのでしょうか?。
コボルトが集団からだろうかな。
あれは、一人だとフルボッコされそうだもんね。
「凄いですね。」
やはり、フルボッコしてくるんだ。
「では、帰りますね?。」
考えてみると、魔法使いソロって珍しいような気がする。
宿に帰ると宿婆がいた。
服装は、黒いローブだった。
「今からね、ムカつく奴隷商人をボコリに行くのさ。」
え?、なにこの、イベント。
何このフラグ。
「へぇ、そうですか。」
さ~~~てと、部屋に行こう。
部屋に行こうと階段を上ろうとした、けど。
う、動かない、体が動かない。
「あんたも、一緒だよ。」
えっ?。
黒いローブが目の前に来る。
白いローブが奪われて、代わりに黒ローブを着る。
フードを深く被られて。
クリスやリリィ、天然石は
白ローブのポッケの中にあったので引き剥がされた感が充満。
「行くよ。」
えええぇぇぇぇぇぇぇーーーー!!。
薄暗い街角。
町並みを見るとシュリヒリデと酷似する。
今のあたしの装備。
黒いローブ。
樫の杖。
天然石の杖。
箒は無いみたいで助かった。
個人の特定がしやすい品だ。
なので、天然石の杖も封印、使用禁止。
「さぁて、やっちまうよ。」
顔は、美人さんに変わっていた。
!??。
地下道を通り、つくと妙な熱気に包まれていた。
ここで人が人を売買する?。
非現実的だ。
あたしの生まれた国、
他民族国家日本では本当に現実味が無い。
勝観区出身だし。
勝観区には、奴隷法も無い。
それに、日本が日本だった時の当時のままの法律だからか。
だから、無い。
「みなさん、商品購入の準備はいいか!!。」
司会がでて、言うと
「「「おう!!」」」
と言う、叫び声。
カートがきた、小型?。
「これはね、販売なんだよ。」
・・・。
売るだけって事か。
まずは小型の商品と言うわけね。
気持ち悪い。
「これは、
異界の鉱石で出来た剣だ。」
100万Eからの売りだよ!!。
次々と声が上がる。
「解析が出ないね。」
そうですか。
また、変な目にあうのね。
はぁっと溜息を吐く。
ぼーーーっとしよう。
そのほうがあたしの脳内の平和が保たれる。
あたしの正体が気付かれたら、どうなるんだろうか。
怖い。
「ほう、もう少しだよ。」
声をかけられて、正気に戻る。
舞台には、大きなカートがあった。
布が被せてあった。
「これだから、もう。」
何を思ったのか解らない。
いい感情ではないと思う。
「では、男10万、女16万からだ!!。」
1人と眼が合う。
蒼の髪で眼が紺色。
アズライト、天藍石を思わせる。
綺麗な蒼なんだろうな。
薄汚れているのが残念だ。
「ここまでだ!!。」
「なっ!!。」
騒ぎになる。
おいおいおいおい。
入り口、出口らしいところに騎士団らしき人たちが。
「我らは」
ああ、もう、やってらんない。
「エアロ・ストーム。」
即席だけど、大丈夫のようです。
簡易な風の暴風。
入り口、出口の扉が開いているから、風には問題ない。
唯の暴風ですけど!!。
「囲め、確保だ!!。」
今ので儀式詠唱をクラッシュできた。
詠唱キャンセルだ。
「あんた、凄いね!。」
何がでしょうか!?。
あぁ、嫌な予感がびんびんと!!。
うん、こうなるのです。