20つ、新作と聞くと、ウキウキしません?。
楽しい、だと??。
起きると、お昼の日差しが差し込んでいる。
軽い頭からの鈍痛。
さつきの催促がない。
よくある、モミモミコールがないのです。
服をテキパキっと軽くローブを被る。
換えの服も、買わないといけないのですが、
そこは資金ができてからが一番でしょう。
下に降りると宿のお婆さん、宿婆でいいっか。
まぁ、宿婆がさつきにご飯をやっていた。
「やぁ、起きたかい。」
モノクロでカラフルな宿にはちょっと、うん。
「はい。なんとか。」
ひっひひっと笑う。
うーん、今、黒ローブを着て、怪しさ全開のお婆さん。
「いやぁ、あんたは凄いよ。」
さつきを見ていた眼があたしのほうに向く。
怖いです。
「この子、化けかけだ。」
化け、妖怪一歩手前!!。
マジですか。
「かっか、その様子じゃぁまだまだのヒヨっ子かい。」
はい、その通りです。
この宿婆の周りに水晶球が幾つも飛んでいる。
いつの間に?。
「あんたに聞くよ。」
「空を飛ぶは貴族が中心なんだよ。」
そこまでの価値があるのか?。
むしろ、なぜにあたしが空を飛んでいたかを知っているんだ。
つい、引いてしまう。
「まぁまぁ、怯えなさんな。
あんたはなんで空を飛んだのかい。」
それは、決まっている。
「簡単です。
空を飛んでみたかったからです!!。」
嘘も偽りもない真面目なあたしの本音。
ファンタジーな世界に来たら、
飛んでみたいと思うのがあたしの常識。
どんなに夢であのリアルな飛んでいる夢を見たか。
誰だって願望の一つや二つはあるじゃないか!。
「あ、そうかい。
まぁ、魔法使いなら、そこはステータスだけどね。」
ステータスなんだ。
・・・。
ようは想像力と言う感じでしょうか?。
考えようでは、まさに、芸術家向けな職ですね!!。
「あんたは変わっているわ。」
「いえ、それほどでも。」
で、気前よく、あたしのご飯を出してくれた。
美味しい、家庭の味です。
また、部屋に向かう。
鞄をよく探る。
あの時は大雑把にしか確認して無かったから、
もしかしたらサザレ連があるかもしれない。
「嘘、あった。」
他にもアメジストタンブル、
ルビービーズ一個にアクアマリンビーズ一個。
天然石ビーズ用のケースは無いのかい!!。
まぁ、仕方が無い。
「・・・。」
あたしは思った。
ワンドって、この世界で通用するよね?。
魔法触媒的なとこがあるわけだし。
ワイヤーを大量消費はするけど、元は取れるかもしれない。
幸いにもわっかを作る専用のペンチ?だったけ。
あるわけだ。
「うん、また、作ろう。」
まずはタンブルをグルグル適当巻き。
それを桜の木の枝、乾燥済みだと思われる、先端部分に括り付け。
また、適当巻きで固定。
いい感じに巻けたので、ここでさざれの登場。
なんと、三角で色味の綺麗な美味しそうな、
お気に入りで一度も使用していないトルマリンビーズ!!。
ピンクと蒼、緑の色がキャンディのように可愛い。
二重な感じにワイヤーに通して巻く。
残りの過剰な部分を縦巻きお嬢様ヘヤー風ワイヤーを作成。
いっきに丸く巻きつけ固定!!。
後は、下の方にアクセントで
ストラップ風にルビーとアクアマリンをつければ、
「できた。」
早速、という感じに依頼を受ける。
コボルトの依頼だ。
集団で襲ってくるので空からの攻撃にしてみる。
ギルド嬢の話では飛び道具は使えません。
この森の地下には水脈があり。
と聞いている。
早速の作成物の試運転。
「ストーン・ショット。」
頭に木の帽子で弾かれる。
・・・。
うん、解っていたけどさ。
向こうはどこから投げられたのか
投げた方角と思われる所を集団で見に行く。
いや、そこにはいないからね。
解った事は消費魔力と思われる力の浪費?が減った事だ。
中々良し。
「クリス、方角は?。」
『右にちょっと修正がいるわ。』
了解。
では、ここの条件は水脈。
しかも、この森自体にも見通しが悪く、
クリスたちがいないと当てる自信すらない。
「では、新技。」
「流れる水は球体に、
地下から来たりて、大量に溺死する。」
ようは水牢。
またの確認をする。
『ん、大丈夫よ。
取りこぼしは無し。』
では、
魔力を込めて発進!!。
気持ちいいなぁ。
あたしの駆け足よりかは早い。
自転車より遅い。
うーん微妙。
『ちょっと、あんた!?
真下よ、あっ、通り過ぎたわよ。』
「さすが、リリィ助かるわ。」
真下と思われるあたりで様子見で慎重に降りてみる。
居た。
もがき苦しんでいる。
「じゃ、バイバイ。」
新作の杖を水牢に突き出して
「ライトニング。」
さてさて、お仕事完了。
魔結晶を回収回収。
よろっす!!。
的な?。