夢とは曖昧な泡沫。
私はあたしでもあった。
あたしも私で私もあたしだ。
矛盾が積もるのが私、あたしだ。
そんな夢のお話。
昔の風景。
私が居た家と公園。
現代と呼ぶべき私が居た世界。
魔法なんて無い、楽しく無いと感じてしまう世界。
友達の顔は忘れた。
友達とのメールは、来なくなった。
存在しないと言われているようで嫌だ。
親の声はいつものように、
「居なくなれ。」
「早く、死んでしまえ。」
そんな事を言われているように感じる。
遠くに自分を置いて来た様な気がして、どうしようもない。
なんで、私はこんな事を、こんな夢を見ているのかが解らない。
「解らない。」
自分が、なんでかと、忘れよう。
何時もの様に、それに郷に入れば郷に従えという言葉があるしね。
夢の中を歩く事にした。
フワフワしていて、可笑しさに笑みが浮かびそう。
楽しいだね。
街角の鏡を見て、面白い事を思い出す。
思ったとおりの顔、楽しければ顔も笑う。
悲しいと思えば顔は悲しみを纏う。
何も、感じなければ無表情のままだ。
友達の家に行ってみた。
顔は見えない。
相変わらず、個性的というか、オタクというか、マ二アプッリが満載。
リーズ・エリアの最新刊が出たんだ。
いやいや、可笑しいだろ。
夢だろ、夢なんだから変でしょう?。
しかも、私は幽霊だし。
ご都合主義なのが夢の特権なのですから当たり前か。
自分の家はどうなっているのかな?。
見に行く、価値はあるでしょう!。
整頓されていない布団、本棚。
作業台にはアクセサリーや噛み噛み猫さん。
そして、机の上に置いてあったはずの『みんな』。
飼っていた筈の猫がさつきが居ない。
夢なのに現実過ぎて可笑しい。
変だ。
起きろ。
起きて。
早く、何かを思い出す前に早く起きろ。
焦燥に駆られる加奈さん。
何が彼女を焦らすのでしょうか?。
いいます、第一に歳が不明です。