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深夜配信で毒舌コメントしてくる常連が、朝の教室では俺の前の席で寝てばかりの美少女だった件  作者: 住処


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3/4

3話

 その日の夜。


 俺は、またルナの配信を見ていた。


「はい、今日も始まりました。月ノ音ルナです」


 いつもの声。でも、今日は少しだけ嬉しそうに聞こえた。


「今日はですね、ちょっといいことがあったんですよ」


『なに?』


 俺がコメントを打つと、ルナは少しだけ笑った。


「内緒です。でも、透明人間さんのおかげかもしれません」


『俺のおかげ?』


「そうです。あなたが、いつも見に来てくれるから」


 ルナの声が、少しだけ優しくなった。


「……ありがとうございます。これからも、よろしくお願いしますね」


 画面の向こうで、蛍が小さく笑っている気がした。


 俺は、スマホを握りしめながら、コメントを打った。


『こちらこそ、よろしく』


 そして、その夜から、俺と蛍の関係は、少しだけ変わり始めた。


 画面越しでも、教室でも。


 二つの世界で、二つの距離感で。


 でも、確かに、俺たちは繋がっていた。



 数週間後。


 蛍は、相変わらず朝は眠そうにしているけれど、少しだけ俺に話しかけるようになった。


「……ねえ、相沢くん」


「ん?」


「……昨日の配信、見た?」


「ああ、見た」


「……どうだった?」


「面白かった」


「……そう」


 蛍は、少しだけ嬉しそうに笑った。


「……じゃあ、また今日も来てね」


「ああ」


 俺は頷いた。


 そして、その日の夜も、俺はルナの配信を見た。


 画面越しで、蛍の声を聞きながら。


 俺は、少しだけ幸せな気持ちになった。


 透明人間じゃなくて、ちゃんと「そこにいる」自分を、感じられるようになった。


 それは、蛍がくれた、小さな奇跡だった。


 ---


 ある日、蛍が放課後に俺を呼び止めた。


「……相沢くん」


「ん?」


「……ちょっと、いい?」


 蛍は、珍しく真剣な顔をしていた。


「……実は、今度オフ会やろうと思ってて」


「オフ会?」


「……うん。常連リスナーだけの、小規模なやつ」


 蛍は、少しだけ恥ずかしそうに言った。


「……透明人間さんにも、来てほしいなって」


「……俺が?」


「……うん。だって、あなたが一番の常連だし」


 蛍は、俺の目を見た。


「……それに、もっとちゃんと話したい」


 その言葉に、俺の心臓が跳ねた。


「……わかった。行く」


「……ほんと?」


「ああ」


 蛍は、ぱあっと顔を明るくした。


「……やった。じゃあ、詳細は配信で言うね」


 そう言って、蛍は嬉しそうに走っていった。


 その後ろ姿を見ながら、俺は小さく笑った。


 透明人間じゃなくなった俺は、今、確かに蛍に見えている。


 それが、何よりも嬉しかった。


最後まで読んでいただきありがとうございます!

よろしければ☆で応援してもらえると、とっても嬉しいです٩(ˊᗜˋ*)و

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