Animurder∶【うさぎ】
この作品は添削およびアイデアを固める際にGrokを使用しています。こちらの前書きは2話以降は表記していませんがあらすじの方に明記をしております。
初めて作るSF(少し不思議)な作品です。楽しんでください。
『うさぎは寂しいと死んじゃうんだよ』
それは彼が私の髪を撫でながらベッドで言った言葉。
『なぁに、わたしはウサギって言いたいわけ?』
『ああそうさ。だって君、僕がいないと寂しいだろ?』
そうやって2人でくすくす笑ったのを思い出しながら、目の前の光景はどう理解したらいいのかわからなかった。
血溜まりには彼が転がっていて、うさ耳パーカーを返り血まみれにした女がその手に赤く染まったナタを握りながら立っていた。
「………………………………………ぁっ」
やっと絞り出せた音は、それだけだった。だが、それだけでよかったらしい。
ソレはナタの血もそのままに、ネオンの光も届かないような暗闇へと姿を消していった。
その後駆けつけた警察に事情聴取を軽くされただけで返され、ニュースにもならず、あの不気味なうさぎと関わったのはそれっきりだった。
◆◆◆◆◆
時は少し未来。技術が進歩し便利になり、ちょっといろいろ厄介なものも増えた時代。どこかのお偉方の研究がどうにもうまくいかなかったらしい。被験体が逃げ出し、それが危険なのに捕まらないとかで連日ニュースは大騒ぎ、お国は夜間外出厳戒令まで出しちまった。ま、そんなコト関係なしに、夜の街はネオンビカビカ光らせて【安全】【安心】って若者たちでにぎわったりしてるけどな。
それにしても今日はついてるぜ。変なうさ耳パーカーつけたカワイイ女がいて、声をかけたら無言で頷くだけだったがホイホイとついてきた。可愛い顔になかなかいい体つきだし楽しめたが……何しても顔が無表情なのはちょっと気になったな。今は俺のベットで何もせずただ座っている。
そういえば、こいつの所持品からナタが出てきたっけ。細い腕なのによく持てるなぁとか……いや、待てよ。
『■■■■■から【Project∶ANIMA】の被検体が脱走し、現在政府は厳戒例を敷いています。夜間の不必要な外出は控え、皆様は各自警戒にあたるよう……………』
頭の中でニュースの内容を思い出し、嫌な予感に冷や汗がどっと出て生唾を飲んだ。
もし、こいつがその実験の被検体だったら俺は厄介なものを招き入れたことになる。幸い何もしてこなさそうだったから俺は急いで服を着て外に出ようとして兎女に背を向けた
ギュッ
と、手を握られた。そんなに強い力じゃないはずなのにそれだけで動けなかった。
「お、おいなぁ、離してくれよ」
振り向きながら震えた声でそう言うと女は頷いて手を離す。
「お前はANIMAってやつか?」
問いに女は頷いた
「悪いけど警察に通報させてもらうからな」
その言葉に、女はじっとこちらを見た
「な、なんだよ、なんか言えよ」
瞬きもせず瞳孔が開かれたままじっと見つめられるのはひどく不気味で、汗で服が張り付く感覚がする。
そうしてしばらく睨み合って、俺のほうが耐えられなくなった。
「この……………!!」
殴りかかろうと振り下ろした拳は、たやすく掴まれ捻り上げられた
「痛えっ!?こ、このクソアマ!離せよ!!」
言われると素直に離すのがますます不気味さを加速させる。
「お、おとなしくしとけよ俺は今から警察にお前のコト報告するからな……!」
そう言ってドアに向かおうとしたらまた腕をつかまれたが、今度は恐怖で思い切り振り払った。女に背中を向け、逃げ出そうとしたその時。
兎は一つ、とんと跳ねる。ナタが空を斬り、男の首がとんと墜ちる。部屋は赤へと染まっていく。兎はそれを浴びながら、大粒の涙をこぼしだす。
「……ぅ、ぷぅ、ぷぅ……………」
顔色一つ変えずに涙を流し、斃れた男の側に寝そべり、そっと目を閉じて眠る。
目を覚ますと男の体はすでに温もりを失くした肉へと変じていた。兎はその部屋を出る。赤い裸足の足跡を廊下に残しながら―――
Project ANIMA――『Animal Instinctive Modification and Amplification』の脱走、そしてその被検体達が引き起こす数々の殺戮。ネオンの街は夜間外出禁止令を叫び続け、人々はANIMAと呼ぶことはなく、やがてニュースにすらこの名が浸透していった。
「速報です、またもや【Animurder】による殺人が発見されたとの情報が……」
元からウサギは寂しいと殺す、というキャラクターを描いてました。せっかくなら作品として作るのにGrokを使ってみたら面白そうだと考えて一緒に推敲しました。例えばProjectANIMAのAnimal Instinctive Modification and Amplificationとかの部分ですね。




