第1章 24話『入学式での模擬戦闘』
俺は、ゆっくりと壇上に上がっていった。
「俺が神堂司だ。で、どうすればいいんだ。」
「おぉ、君が司君かね、兄から話は聞いているよ。何でも全魔法が使えるとか、実は紅眼の持ち主である事も。」
「はぁ、ところで御兄さんって誰の事なんですか?」
「ギルドの副マスターじゃよ。」
「あぁ、ジョイさんの弟さんだったんですか理事長は。」
そう言われてどこか、似た雰囲気を感じた。
「で、ここでは何でもありなんですか??」
「魔法での対決と言う事になっているが君はどの程度まで、出来るのかね??」
「一応全魔法の上級魔法まではマスター出来ていると思います。」
「出来ていると思う…とはどう言う意味かね??」
「はぁ、実は昨日図書館に行って上級魔法についての本を見ていたら、上級魔法全集なる物があったのでそれを読んだだけだから、まだ使った事はないんですよ。一応中級魔法までは難なく使えますから気にしないでください。」
「そうか、ではダンクイズ君頑張りたまえよ。」
そう言って反対側の階段の方に立っていた生徒に向かって声をかけた。
「司君少し手加減をしてやってくれ、なにぶん彼は上級魔法を2つしか使えないし、魔力も君ほどないからね。出来れば引き分けてくれれば嬉しいのだが多分それは無理だろうがのう。」
「えぇ、俺は絶対勝ちますから。」
「よろしい。では、お互いに頑張りたまえ。」
そう言って、学園長は壇上から降りて席に戻った。
その瞬間、壇上に大きな結界が張られた。
『では開始!!』
この声でどうやら始まったみたいだった。
「じゃあよろしくな、悪いけど勝たせてもらうよ。」
「そう簡単にはいかないと思いますよ。」
そう言い返し俺は最初に、炎魔法の初級にあたる『ファイヤーボール』を詠唱破棄で10個作りそれを一気に先輩にぶつけてみた。
「なかなかだがまだまだだな。」
そう言って先輩は水魔法の中級魔法にあたる防御系魔法『ウォターシールド』を3重で張った。
そして、先輩は急いで詠唱に入った。
『水よ、我と共に…』
どうやら水魔法の上級魔法を使うみたいなので俺は炎と風の上級魔法を急いで唱えた。
『炎よ、風よ、我の力となりて、共に踊らん事あれ。炎は勢いを増し風は炎と共に渦を巻いて踊り狂わん。火炎暴風渦』
『水流爆流』
その瞬間二人の間で大きな水の塊と炎の渦が交差して、水は一気に蒸発し炎は少し衰えたものの、それでも加速し先輩をとらえた。
だが、先輩は先程のウォーターシールドでなんとか堪えていた様だった。
俺はそれならと言わんばかりに、雷魔法のサンダーランスを1つ放った。
もちろん回りは先程の炎と水がぶつかった時に出来た水蒸気が漂っていたので見えない状況、そして先輩はウォターシールドを張っている。
そんなところに、サンダーランスを放つとどうなるか。
そんなの感電するに決まっている。
水は雷を通しやすいから、当たり前である。
「うわぁぁぁぁ~。」
そして、俺の思惑通り、先輩にあたった。
そして視界が戻って来た時には先輩は気絶して倒れていた。
『試合終了、神堂司の勝利です。いやぁ、いい試合が見れました。今年の一年生は凄いですねぇ、上級魔法の、しかも複合魔法を使いこなす様な子がいようとわ。司君に拍手。』
その声で、回りはわぁ~となった。
まぁ気分はいいがな。
『ところで、司君は最後に何の魔法を放ったのでしょうか??早すぎて見えなかったのですが…。』
「あぁ、それはサンダーランスを1つ放っただけだ。水は雷を通しやすいからな。まぁ軽い電気ショック位の力しかないから命に別状はないだろう。」
『何と司君は魔法を三つも使えるのでしょうか。』
「うぅ~ん、今は秘密にしておきます。」
『そうですか、では司君ありがとうございました。』
そう言って俺は、自分の席に戻った。
「さすが司ね。」
「そうでもないさ。流石に上級魔法を遠慮なく放ってこられた時は焦ったし。」
「でも、上級魔法の複合魔法を使ったじゃない。」
「あれは、昨日見てた本に載ってたから試しに使っただけだ。」
「あぁそう。」
シイナは少し呆れたように俺を見ていた。
一体何で呆れているのか分らない俺だった…。
どうも、シオンです。
いやぁ、名前が決まらないww
まぁ今更感がありますがね。
一応今日はもう1話位アップ出来ればと考えています。
何と言っても休みが取れたので、夜まで仮眠したいし…。
ぶっちゃけPCの前で突っ伏してしまってたんですがね。
起きたら、2時30分…。
ある意味ビックリしましたよ。
ではでは、シオンでした。