第1章 21話『やはりこうなるか・・・。』
次の日、俺は朝早くに眼が覚めたので少し探検しようと思い朝食を簡単に作り、シイナへの書置きを残して出かけた。
何処に行くのかって??
それは、図書館だ…。
でも図書館に向かう途中で気付いた。
……………
…………。
俺…
…場所…分らねぇ…。
そんな困った状況に陥った俺の元に見知った人が反対側から歩いてきた。
「あらツカサさん、おはようございます。お早いですね。」
「あっ、シンディー先輩、おはようございます。先輩こそ早いですね、散歩ですか??」
「えぇ、朝の散歩は気分がいいから。ツカサさんはどちらまで??」
「俺…実は…図書館に行きたかったんだけど…場所が分らない事に気がついて、どうしようかと悩んでたんですよ。」
「あらあら、それじゃあ私がご案内いたしますわ。昨日のお礼も兼ねて。」
「本当ですか??ありがとう御座います。」
「じゃあ行きましょうか。」
こうして俺はシンディー先輩に図書館まで案内してもらう事になった。
図書室までは寮からそんなに離れておらず、歩いて15分位だった。
ただ、その図書館自体が物凄くでかい事を除いて…だが。
何でもこの学園の内の図書館はこの大陸で一番の大きさで、本も100万冊を超えているらしい。
ちなみにその中には禁書の類も入っているらしい。
俺はそれを昨日の内にシイナに聞いていたのでぜひ行ってみようと思っていたのだ。
だからこうして俺は来た訳だがこれ位デカイと年中24時間開いているらしい。
さすがは大陸一と言ったところであろうか…。
俺はシンディー先輩についでと言わんばかりに、上級魔法が載っている本棚が何処にあるかを尋ねてみた。
「すみません、ついでと言ってはなんですが、上級魔法の本棚ってどこか分りませんか??」
「えぇ、それならこっちにありますわ。」
と先輩はおもむろに俺の手をひいて、まるで弟を連れて迷子にならない様にしている姉の様に俺を曳いて行った。
丁度本棚の真ん中の列の真ん中の本棚、そこら辺一体が上級魔法の本棚らしかった。
俺は適当に本をとると、パラパラと漫画を読むようにして読んでみた…。
内容は、風魔法の上級魔法の魔法の種類と術式などが事細かに記されていた。
まぁそこまで難しくはなさそうな魔法であった。
多分使おうと思えばイメージさえ出来れば難なく出来るだろうと思う位だ。
俺は先輩にもう一つ尋ねてみた。
「先輩、全部の属性の上級魔法の本集められます??」
「えぇ、それなら問題ないわよ。でもツカサさんは勉強熱心なんですね。上級魔法なんて、使える人はそんなにいないのに。」
「まぁ覚えておく事に損な事はないですから。それに中級魔法は大概使えますので。」
「まぁツカサさんはやっぱり凄い方なのですね。」
「そんな事ないですよ、じゃあ先輩お願いします。」
「分りましたわ。じゃあ一寸お待ちになって。」
そう言って先輩は図書館の中央の本棚に向かった。
そして一冊の本を手に取って帰って来た。
「これがそうですわ、この本はこの大陸の上級魔法の全てが記されていますわ。ただ見たとおり、この様にこれ程分厚いので持ち運びが不便なのが欠点ですわ。」
「へぇ~、これ借りれますかね…??」
「えぇ大丈夫ですわ。カウンターで受付をしたらすぐに借りれますわ。でもツカサさんはまだ入学してないので駄目ですね。じゃあ代わりに私の名義で借りてきますわ。少しお待ちになって。」
と、そう言ってカウンターに向かって先輩は歩いて行った。
こうして俺は上級魔法の本を今日一日を使い読む事で上級魔法を全てマスターしたと思う…。(多分)ww
さて明日は入学式…何が彼らを待っているのか…。
どうも、シオンです。
もうすぐ年越しですね。
来年も頑張りますのでよろしくね。
ではでは、シオンより愛を込めて。
よいお年を。