第一話〇嵐な一日
初めて書くので至らない部分だらけかと思いますが読んでやってください。読んだ感想も出来ればお願いします
嵐の一日
えーいきなりこんなアホな説明で申し訳無いが今現在ウチには予期せぬ住人が来ている、一人は自称許嫁もう一人はお隣さんであり幼馴染み、そしてこの二人の間にはなぜか知らんがどでかい火花。こんな状態になった理由は数時間前にさかのぼる。
俺の名前は安達 優
俺は今年高2になった。そんな高2になって2ヶ月たったある日のこと……
俺は学校が終わり家に帰るために歩いていると
「ゆう〜」
後ろから俺を呼ぶ声が聞こえる。
「ゆう〜、待ちなさいよ〜」この声は。
「なんだ、秋穂か」
「ムッ、なんだとは何よ失礼ね、たまたま部活が休みだから一緒に帰ってあげようと思ったのに」
そう言って俺の横に並び、一緒に歩き始める。
しゃべり方だけなら年相応に聞こえる奴は俺のお隣さんであり幼馴染みの七瀬
秋穂。
見た目は小学生に間違えられるほどミニマムだが頭は良く学年でも10位に入るほどの実力だ。更にクラスでは学級委員もやっておりクラスのリーダー的存在だ。一部ではマスコットキャラとも呼ばれている。
「ねぇ、人の話聞いてるの?」
「ん、悪い聞いてなかった」
「はぁ、もう一回言うからちゃんと聞いてね?」
「ああ、分かったから言ってくれ」
「あのね、今日お父さんが久しぶりに帰って来たからウチ夜ご飯が焼き肉なの」そういえばこいつの家は何かあると必ず焼き肉だったな。
なんとも嬉しそうに言う秋穂を見て俺は言った。
「へぇ、良かったな。叔父さん帰ってくるの何ヵ月ぶりだっけ?」
叔父さんが帰ってくるのほんと久しぶりだな。
まぁ、ウチのバカ親よりはよっぽど帰ってくるけど。
「お母さんが言うには3ヶ月ぶりだって、それでね本題なんだけど今日ウチに夜ご飯食べに来ない?」
「え、いいのか?」
「うん、というよりお母さん、優の分も用意してると思うよ?」
「うーん、それなら行かないわけにはいかないな」
苦笑しつつ言う俺、まぁおばさんの料理はめちゃくちゃうまいから願ったり叶ったりなんだがな。
「それじゃ、6時半頃にウチに来て」
「ああ、分かった。喜んで行かせてもらう」
そして秋穂が思い出したかのように言った。
「あ、私本屋に用事あるから駅前行くけど一緒に行かない?」
「悪い、まだ、この前の課題やってないんだ」
「まだ終わらせてなかったの!?」
「やる気はあったんだ。ただ……」
「ただ何よ」
「気がついたら掃除とか他のことをやってたんだよ」そうなのだ。俺は勉強をしようとすると何故か他のことに目がいってしまうタイプなのだ。
「ただの自業自得じゃない。はぁー、もっとまともな理由だったら手伝ってあげたのに……」
じゃあどんな理由なら手伝ってくれんだよ。
「何か言った?」
この地獄耳め。
「それじゃちゃんと課題終わらせてから来るんだよ、いい?」
「一日で終わらせられる量を軽く越えてんだけど……」
「自業自得」
「まあ終わるように善処しますよ」
「それじゃ頑張ってね」
そう行って俺達は別れて家に帰っていった。
「ただいま〜」
家に誰が入るわけでもないのにただいまと言う俺、とんでもなく虚しい時がある……
さて課題でもやるか。
そして俺が課題に向き合い始めて数十分たったとき
「ピンポーン」
ん、秋穂か?にしては早いような……。
それにあいつウチに来るなんて一度も言ってなかったよな?
「ピンポン、ピンポーン」
「はいはいっと、どなたですか」
ガチャ
「こ、こんにちは!」
そう言ってきた彼女に俺は釘付けになってしまった。引き込まれるような黒い瞳、腰まで届くほどの長い黒髪、極めつけは秋穂とは比べ物にならないほどの大きな胸。
日本人にもこんな人がいたとはな。にわかには信じ固いな。
「そ、そんなに見つめられると恥ずかしいです……」
もじもじしながら言う彼女に俺は言った。
「す、すみません。えっとどちら様ですか?」
「安達 優さんですよね?」
俺の質問軽くスルー!?話が噛み合わない危機!?
「そ、そうだけど、君は?」
「榊原 椿って言います。おば様かおじ様はいませんか?」
聞き覚えのない名前だな。てかおば様、おじ様?この人家間違えてんのか?
そんなことを考えていると俺の考えてることが顔に出たのか、
「あ、すみません。優さんのお母様、お父様のことです」
ウチの親のことだったのか……。
まさかウチの親がそんな風に呼ばれるとは思ってもいなかったので全く分からなかった。そういえば何でウチに来たんだ?
「椿さんだよね?なんでウチに?」
何も知らない俺に彼女は言った。
「え、おじ様とおば様から何も聞いてないんですか」そう俺に言った彼女はとても驚いていた。そして俺は言った。
「ごめん、俺、何も聞いてないんだけど……」
なぜだか謝ってしまう俺
「そ、そんな謝んないで下さい。それにいきなり来た私が悪いんです。」
そう彼女が言った時家の電話が鳴った。
「とりあえず家入って。詳しい話は後で聞くから」
そう言って俺は彼女の荷物を持ち、家の中に入った。てかすごい荷物だな。こんなにいっぱい何入れてるんだ?
「すみません。おじゃまします」
俺は彼女を家に迎え入れ彼女を居間まで連れていき電話をとった。
「はい、もしもし」
「よぅ、久しぶり!」
……この声は、
「何だよ、親父?今人が来てて忙しいんだけど」
声を苛立たせて言う俺に親父は言った。
「ん?もしかして椿ちゃんそこにいる?」
「もしかしなくてもここに入るんだよ。てかあの子誰だよ?」
「可愛いだろ椿ちゃん。てか連絡遅れちゃった系(笑)?」
「(笑)じゃねぇよ」
「まぁ人間にミスはつきものだ。はっはっはっ」
「それよりあの子は何なんだよ?今すぐ教えろ!」
「椿ちゃんいるなら彼女から直接聞いてくれ。それじゃまたな」
「え、おいこら待てよ!」
電話の切れた音が無情にも鳴り響く。
はぁ、毎度毎度のことながらあのアホは…。
とりあえずあの椿ちゃんから話を聞かないことには始まらないよな。