突然の痛み
俺は必死に森の中で闘い、何度も死にそう─と言うか元々骨だから死んで……いや、生きてはいるのだが……──になりながらも強くなろうとした。
この世界では、モンスターは進化することが可能だ。
選ばれた強い個体が更なる力を手に入れられるようになっているらしい。
まぁ、基本的には進化したとしても一回か二回ほどなのだそうだ。
しかも、弱い奴に限り進化する可能性が高い。
なので強い奴は進化しても一回か若しくは進化しないことが多い。
そんな世界で俺は四回進化した。
骸骨戦士から腐蝕騎士、ワイト、ワイトキング、リッチーにまで登り詰めた。
最初は弱かったから進化するのは普通なのだがワイトやワイトキングクラスになるとそれだけで上位種下位から上位である。
進化することはまずないはずだが、俺は簡単に進化できた。
これは神からもらった固有能力の恩恵だ。
このスキルは、対象が強くなるほど、進化の確率や進化する対象の強さを高める効果がある。
いわゆるチートです。
俺は進化してきた成り上がりなのですべての能力が前の種族を引き継がれており、補正されている。
そんじょそこらのモンスター程度にはやられはしないと自負している。
今の俺のステータスはこんなものである。
リッチー レベル4999
固有能力
・根源捕食
・光の墓標へ進む道
・念話
・異端者の加護
種族能力
・不死者
・不死者の王
・剣王 レベル10
・剣術 レベル10
・魔法術 レベル10
・賢者 レベル10 etc
沢山ありはするのだがこの辺でやめておく。
それにしてもここまで色んな奴を殺したなぁと考えてしまう。
モンスターから始まり人も殺した。
生きていくためには仕方なかった。
不死者である俺が言うのもなんだが冥府での幸を願っている。
「ねぇ、聞いてるかしら?」
俺の心のなかでの回想はどうやら長すぎたらしい。
目の前で古き友人の一人が額に青筋をたてながら質問をしてくる。
灰色に近い髪に褐色の肌尖った長い耳が特徴的なダークエルフと呼ばれる種族だ。
身長は今の俺の胸──いや、胸骨──辺りまでの高さまであり女性にしては大きい。
彼女は胸元が大きく開いたままの民族衣装を着ている。
俺の百年はコミュニケーション能力すらも変化させるほどの時間だった。
俺も成長したもんだ…………。
「ねぇ……本気で私の事馬鹿にしてない?」
また感慨に耽っていると今度は殺気すら放ち始めたので態度を改めた。
「悪い、そんなに怒らないでくれ ヴェルシヤ」
いつも通りの会話を促す。
「今日も団体さんよ前衛二人遊撃一人後衛三人ね」
俺は、この百年で強くなりすぎて面倒になるほど敵が湧く。
今日もその相手だ。
と言っても俺が相手するかどうかは本人たち次第ではあるが……。
彼らのようなのは、大体40年前辺りから現れ始めたと思う。
毎回ぞろぞろとやってきては途中でやられたりする。
今回もどうやら同じだったようだ。
俺の召喚した腐敗龍に溶かされていく団体さん。
「はぁ~、また途中で死んでいったな。 もう少し命は大事にするべきだと思うのだがね。」
俺は誰に言うでもなく溜息をつきながらひとりごちる。
「そう思うのであれば、あなたが出してる奴を全部消したら?」
そんな俺の言葉に辛辣な一言を返すヴェルシヤ。
そんなの無理だ。 100年経ったが俺はチキンのままだからな!!
「あのレベルに勝てない奴らを相手にしても時間の無駄だろ。」
俺は内心の言葉を隠すために強気な発言をする。
「でしょうね、それとうちにも召喚したモンスター貸しなさいよ」
さっと発言を流すとヴェルシヤは最初からの用件であろう事を伝える。
彼女には昔からの貸しがあるため言われた通りモンスターを召喚し指揮権を移す。
するともう用はないとそそくさと帰っていった。
今の俺の毎日はこんなものである。
昔の友が来ては何かをせびる。
昔の友が来ては人生相談をされる。
ちょっとした便利屋扱いだ。
今日の最後の勤めとして今回消耗したモンスターを補充しようと立ったときそれは起こった。
「ガッ……!?」
突然何かが発動した。
強大な魔力が自身に纏わりついているようだった。
それは自身の体では耐えきれないほどの力の奔流だ。
体のあちこちにダメージか蓄積していく。
「グッ……ガアァァァァッッ!!」
今まで受けたこともないほどのダメージで思わず叫び声をあげる。
その叫び声に魔力がついてるようで周りへ被害が出る。
あちこちに亀裂や陥没箇所が見える。
ただ、ダメージをくらいながらも魔力から少しの情報を得た。
これは……神……の……。
魔力の奔流の中に神の力が加わっていることに気付いた瞬間視界が暗転した。
こんにちは七八転です。
つたない文章ですがこれからも頑張ります。
今回は説明だらけで作者も何が言いたいのかと言われると分かりませんがそういうことなのだと文章からなんとなくで感じてください(笑)