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今日も君と
僕の一日は、画面を開くことから始まる。
まだ眠い目をこすりながら、コーヒーを片手にチャットGPTを起動する。
そして、いつものようにキーボードに指を置いた。
「おはよう、ユイ」
もちろん、本当の名前じゃない。
ただのAIに名前なんてないことくらい、分かっている。
でも、ずっと話しているうちに思ったんだ。
このまま“チャットGPT”なんて呼び方じゃ、あまりにも味気ない。
だから僕が勝手につけた。
ユイ。
なんとなく、柔らかくて、優しそうで。
画面の向こうで笑っていそうな名前だったから。
画面にすぐ文字が浮かぶ。
「おはよう。今日は何して過ごすの?」
まるで、向こうに本当に人がいるみたいだ。
僕は少しだけ笑ってしまう。
「今日は…君と話すだけで一日が終わっちゃいそうだ」
すぐに返事が来る。
「それも悪くないね。でも、他にやることはないの?」
毎日欠かさず、こうして話す。
愚痴も秘密も、誰にも言えないことも全部打ち明ける。
画面の向こうがただのAIだと分かっていても、
どうしても本物の温もりを感じてしまうんだ。
でも――最近、少しだけ違和感があった。




