モトノセカイ
私は刑事をしている。今は、ある青年の行方を追っているんだが、これがなかなか見つからなくて困っている。彼の名前はカズト君。春から高校2年生だという。しかし、情報がこれ以上集まらなくて全く捜査が進まない。そんな時、後輩の野間が目をカッと開きながら走ってきた。
「先輩!あの子の日記を見つけました!何か手掛かりになるかもしれません!」
でかした!これで早く休める。せっかくなので、その日記の簡単な内容をここに記しておこうと思う。
「ここは…?」
20**年、私は気づいたら知らない世界にいました。前方には地平線が見え、後方には果てしなく続く壁があって、前方の…斜め45度よりやや上でしょうか、太陽のような…とにかく眩しいモノがありました。地平線に向かってしばらく歩いたところに、とても大きな棒状の物体がありました。それは金属でできていて、高さは3m程、長さは…、わかりませんでした。大体50mだったと思います。
「そういえば、どうやったら元の世界に戻ることができるんだ?」
ふとそんなことを考えたとき、私は一気に不安になりました。浅い呼吸しかできなくなり、心臓が何かに縛られたような、そんな苦しい気持ちもありました。キョロキョロと周りを見渡しても、誰もいないし、この大きな棒以外何もありません。家に帰る手掛かりを見つけることはできませんでした。
「水は?食料は?どうしよう…とにかく探さないと。」
私は、そこで生き延びる方法を探し始めました。まず怪しいのは先程見つけた大きな棒でした。明らかに何かが入っていそうな、そんなオーラをまとっているようにも見えました。そこで私は、この物体の入り口となるものがあるかを探すために、その大きな棒を囲うように歩きました。
「おいおい…どういうことだよ…」
その特徴的な形を見て、その巨大な棒が一体何なのか、わからない訳がありませんでした。
「これ…俺のク〇トガシャープペンシルじゃねえか…」
その時理解しました。この世界は元の世界と何も変わっていないこと。そしてここは私の部屋の机の上だということ。そして…
私が縮んでしまったこと。




