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不良のクリスマス

作者: 那須叫喚

駄文なんであまり期待せずにお読みください。

 「はぁ〜…」 何度目のため息だろう。


今日は12月24日、世間で言うクリスマスイヴだ。クリスマスムード漂う街並み、町のいたる所にイルミネーションが施されているな。さっきから家族連れやカップルとすれ違ってばかりだ。


普通ならみんなで無駄に騒いで、ゲームをしたり…ケーキを食べたりして、家族や恋人とお祝いする日だ。


そんなお気楽ムード漂う日に俺は1人でくそ寒いのに補習のために学校に向かっている。2学期に赤点を取ったやつは、本人の意思関係なく、補習を受けないといけない。

だが、俺は受ける必要がない、なぜなら俺は赤点を1つも取ってないからだ。

だって、オレ学年1位だもん。・・・誰もいないのに自慢してもむなしいな。


 「はぁ〜‥」 さっきからため息が止まらん。


おまけに雪が降り出しそうな天気なわけだ。そんないらいらしているときに限って会いたくねー奴等に会っちまうんだよ。


「あれ〜、あそこにいるのって誠じゃね〜」

「何やってんの?」

 理由を知っているくせにわざとらしく聞いてくるクラスの奴等。


「うるせー、わざわざ聞くな」


「お気の毒に・・・」


「え・・・・そんな反応もとめてねーよ・・

もっと何かあるだろ・・」


 約10分考えたけど何も思いつかなかったらしい。

「すまん森田」


「気にするな・・てゆーか謝んな、気持ちわりーぞ竹田。

てか早くどっかいけよ」


「はいはい、じゃあな。お前の分も楽しんできてやるから、補習頑張れよ」


 はぁ…本当に今日はついてねぇー。


俺の教室である2-3に入るとクラスメイト達がストーブの周りでたむろしていた。教室の中にだいたい15人ぐらいかな・・何でオレ来てんだろう・・・。


「おっす、おはよう」とりあえず、クラスのやつにあいさつしとこう。


「誠君か・・おはよう」何人かがあいさつを返してくる。

ストーブに当たりながら、世間話をしてると先生がやってきた。


今日の補習の日程は

1限目 数学

2限目 英語

3限目 国語


1限目の数学が始まった。

てかいきなり問題かよ。

うーわマジ簡単な問題だしやがるな高橋←(先生)。

さっさと解いて読書でもするか。

3分ぐらいで終わった・・・本当に簡単だったな。


読書をしてると・・

隣の田中が俺に質問してきた。

問1の問題教えてくんないかな?

いいぜ。

とりあえず教科書91ページのよく読め

それでわかんなかったらまた尋ねろ。

ありがとう誠くん。


ここでなぜ学年1位の俺が補習に来ているのか、説明しとこうと思う。

理由は簡単だ・・・オレは学校では優等生という設定だから・・

いわゆる内申稼ぎってやつだ。(ちょっと違う?)

元は不良なんだけどな・・・学校では優等生を演じている訳だ。俺の本性を知っているのはごく少数の友達と先生だけだ。学校に行く途中で会った竹田もその内の1人だ。

だから、学年1位なのに補習に参加しているという訳だ

不良なのに勉強ができるから、誤解されちまう

困ったもんだ・・・


その後授業はスムーズに終わった。



「はぁ・・眠い」誰に言うわけでもなく、ポツリとつぶやく。


ただいま2限目の英語の補習の途中なんだが、果てしなく眠い。

英語には睡眠効果のある呪文なのかと錯覚してしまう。

英語のCDを聴いてるだけなんだが・・ちょうどストーブの熱気が部屋いっぱいに行きわたり、教室がぽかぽかしている。

人がどんどん眠りに落ちてゆく。

寝たらだめだ、寝たら死ぬぞ・・と雪山で遭難中のように自分に言い聞かせて、意識を保つが、やはり眠い。


あぁ、ついに前のやつが倒れやがった。おい、お前が倒れたら、俺が眠そうにしているのが、ばれるだろう。

起きやがれと後ろから椅子を蹴る(先生にばれないように静かに)

キックキック・・・ビシビシ

・・・・・

まったく返事がない、まるで屍のようだ。(1回言ってみたかった)

ふざけている場合じゃなかった・・・さっきより強めに蹴ってみる

キックキック・・ビシビシ・・・キックキック・・ビシビシ

・・・・・

もう1回蹴ってみ・・


「さっきからあんた達うるさいのよ!!!」

突然隣から怒声が飛んできた。

その声にびっくりしたのか、前のやつが起き上がってこっちを振り返った。


「あれ、翔じゃん」なんと前に座ってたのはこの学校で最強の問題児にして、俺の正体を知っている数少ない友達・・名前は

 『相良 翔』(さがら しょう)である。こいつとは小学校からのつきあいだ。お互いのことはほとんど分かっている。


お前、補習受けても無駄だろ・・

なんせ、学年最下位だから・・先生たちもお手上げ状態だ。

去年、進級は無理と思われていたが、なんだかんだで進級できた謎多き男だ。


最上位の俺と最下位の翔・・・何でかウマが合うんだよな

正直、永遠の謎だ・・・。


「あんた達、聞いてるの?」またもや隣から怒声が・・・正直忘れてた。


こいつは『榊原 由希』(さかきばら ゆき)。こいつも小学校からの友達で、腐れ縁ってやつだな。こいつは、皆勤賞7年連続獲得という元気だけが取り柄である口うるさい女だ。ちなみにこいつも俺の正体を知っている。


「さっきからガンガンうるさいのよ、だいたい・・・」

また長い説教が始まると思いきや・・


「うるさいのはあなたもです!!」


先生に注意される始末・・・こいつはバカなのか・・きっとそうに違いない。

ちなみに、こいつの成績は翔ほどではないが・・・悪い。

勉強熱心で予習復習を毎日やっているらしいが、成績は中より下・・たぶん効率が悪いんだろうな。たまに勉強教えてやるけど、飲み込み悪いし。


まぁ、こいつばかり注意されるのも理不尽だろうから、助け舟を出しとくか。


「先生、注意するなら翔にしてやって下さい。

こいつ寝てましたー。」


「あぁー、誠・・・何ばらしているんだよ!!」


その後、翔はこってりと絞られた。


「良かったな♪、長々と説教されなくて」と由希に言ったら・・


「何が・・良かったな♪・・・よ、あんたのせいで怒られたんじゃない」

そこから、長々と由希による説教が休み時間中ずっと続いた・・・こいつの説教は長くて疲れる・・。


3限目の国語が始まった・・やっと最後の授業かと喜んでいると・・

「漢字テストはじめまーーーす」いきなり先生が意気揚々と叫びやがった。

はぁ!!

聞いてねーーよ。

お母さんにいいつけるよ。

何心の中で恥ずかしい事いってるんだよ・・・

情けねー。


「後~7割以上取らないと、取れるまで帰らせないからね♪ーみんな」


クラスの連中が騒がしくなってきた・・。

突然クラス委員長の清田が立ち上がった。

「みんなよ〜く考えろ

これは君たちのためでもあるんだ。

将来かならず漢字が必要

・・・・・・・」


何普通の事言ってるんだよ、おめーに言われなくても分かっているよ・・と心の中でつぶやく。


この勉強大好きそうな雰囲気出してる委員長の清田も成績優秀のくせに補習に参加している変わりもんだ。まぁ、良きライバルという意味では、こいつは好きのタイプの人間だ。(ちなみに俺はBLに興味ないから勘違いすんなよな、おい)


テスト自体受けるの別に構わないんだが、終わった後の時間がヒマ過ぎるんだよな・・・テスト中は本読めないから、時間が潰せないし。

優等生で通ってるから、居眠りもできないし・・・はぁ、めんどくせー。


案の定テストは10分もかからなかった・・・こんなテストができない奴なんていねーだろ・・


バタッ

・・・・

こいつの存在を忘れてた・・・俺の前の席で人生が終わったかのように黄昏てるやつ約1名

翔・・・こいつがテストで7割を取った事などないのは誰もが知っているほど有名。


こいつは居残り確定だな・・・


隣の由希が何か目で訴えかけてくる・・・無視無視~


うるうる・・・目がうるうるしてきたぞ

何か子犬みたいで見てると面白いな

もう少し観察してみよう

じー・・じー・・じー・・

何か顔赤くなってきてないか・・あいつ

熱でもあるのか? あ、下向いてしまった

こいつ昔は体が弱かったから、少し心配だな

声かけてみるか


「おい、顔赤いけど・・・熱でもあるのか」とこっそりと聞く。


「うるさいわよ、あんたがじっと見てくるからじゃない・・」ボソッ


「えっ、後半が聞こえなかったから、もう1回言ってくれ」


「何でもない!!」


そう言ったっきり、顔を机に伏せちまった。

そのままテストが終わるまで、由希は顔を上げなかった。



「でっ、テスト最後までやってなかったのに・・顔伏せていたから、再テストか・・

お前・・・バカじゃないの」


「うるさーい、あんたが・・あんたが悪いの」

由希が顔を赤くして抗議してくる

それに対して

「何で俺のせいなんだよ・・意味分かんねーよ」


「とりあえず、お前のせいにしとけ・・いや、お前のせいだ」

翔が振り返って言ってきた。何か顔は笑っているけど、本心は全然笑ってない感じだ。


「お前らがいちゃついてるから、先生泣きそうな顔してこっち見てるぞ」


あ、本当だ。


「えーっと、先生・・再テストお願いします」と由希が顔を赤くしたままで言った。


「別にいいよ、先生なんてほっといて・・・いちゃいちゃしていても・・どうせ先生なんか先生なんか・・・」

先生がかなり涙目になっている。

周りを見回しても俺達3人と先生しか残っていない。

クリスマスの日にも仕事なんて先生も大変だな~と関心する。


それから、俺たちが帰れたのは2時間後だった。

成績最下位の翔が思った以上に時間がかかってしまった訳だ。まぁ、予想はしていたが、かかり過ぎだろう・・。

由希は1時間ぐらいで終わったんだが、終わった途端どこかに行ってしまった。

ついさっき帰ってきたが、どこに行ってたか聞いたら・・内緒と言って黙り込んでしまった。


「じゃあ、帰るか」

先生にあいさつをして、校舎を出たところで、外がやけに寒いことに気付いた。


「あ、雪だ」由希が顔を輝かせながら、こっちを振り向いた。


「由希が雪って、ギャグかよ」と翔が人を小馬鹿にしたような顔で言ってきた。


また由希が顔を赤くして、雪玉を投げつけた。

見事に翔の顔面に命中した。

それに負けじと翔も雪玉を俺に投げ返す。


「冷たっ、何で俺に投げてくるんだよ」

「強制参加だー」

「わぁー」


それから、しばらく3人での雪合戦が続いた。


「帰りにどっか寄っていこっか」っと由希が提案する。


「そうだな・・・せっかくのクリスマスだし、どっか行くか」



たまにはこんなクリスマスも悪くないかもしれないと思った・・・とあるホワイトクリスマスの夜だった・・・

何か一言くれたら作者が喜ぶかも?

たとえそれが厳しいコメントでも

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