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第7話 しょせんはファッション陰キャね!

目覚めると俺は先輩の汚部屋だった。

「もう次の日じゃねぇか家帰って配信の準備しねぇと」

くっ殺先輩もラフな格好で汚部屋で寝てる。

谷間が見える灰色のへそ出しのタンクトップに灰色のショーパン。

ブラをつけてないのは素晴らしいがなんつーか地味だ。

そもそも汚部屋だしなここ。

汚部屋にだらしない格好の女。

あのあれか? ちょっとヘタな絵のエ〇漫画の方が逆に良いみたいな。

何かこうもっと露骨にきてくれた方が色々助かるんだが。

「先輩どうせ寝たフリでしょ? 能力試したいなら綺麗な部屋でもっとエロい格好で寝てください」

先輩なりのサービスなのかゆるゆるのショーパンから白いパンツが見えるようになった。

「先輩のキャラなら縞パンだと思ったんですが解釈違いです」

先輩の厄介ファンか俺は!

くっ殺先輩が心の中でくっ殺せ! と言っているのが聞こえてくるようだ。

「まあでもこれはあれっすね。色々シンプルな攻め方をしてるのは先輩が極上の♀なんであえてってことですよね? 良い肉は塩コショウだけみたいな?」

なんだかんだで俺が先輩をガン見してると、視姦判定になったのか空間に殺気が膨れ上がる。

ヤバい! これワンチャン不可視の攻撃くるぞ!

「ひっ!」

逃げ出そうと思って転んだ俺の頭が以前あった場所に音もなく穴が開いてる!

「ちょっとこの穴どうすんのこれっ!?」

さすがに先輩が寝たフリをやめた。

「あ、おはようございます」

「あ……」

急に素になり先輩が脚を閉じ胸を隠す!

「くっ殺……」

もはやそういう鳴き声の生き物のようだ!

後から恥ずかしさがきたのか目に涙をため頬が紅潮している。

「先輩ってこう見ると顔も体も俺好みだなぁ。どうせ陰キャをこじらせて処女だろうし俺色に染めてぇな」

「いや、勝手に俺のセリフっぽくアフレコしないでくださいよ! しかも俺色とか最近の人そんなこと言うっ!?」

「私って多分ぶっちゃけ次のデスゲーム終盤辺りでクリアできずに死んじゃうじゃん? それってまあそれなりに悲しいじゃん? そのあれ色々ヘタクソだと思うけど付き合わない?」

「良いんすか? 言うて先輩チャンネル登録者数17万人の人気者じゃないですか?」

「ホス吉もわかってるでしょ? VTuberのファンは魂に興味があるわけじゃないって」

「まあVTuberの性質上きっとその方がお互いにとって良いんだよなー」

「はい! っていうわけで今から指輪買いに行くわよ!」

「スマホの時代でもカップルって指輪とか買うんすか?」

「陰キャだから私も知りませんわ! ってかホス吉はホスト系VTuberなんだから役作りの時調べたりしませんの?」

役作りとか言っちゃってるよこの人! まあ役なんだけど!!

「いや、俺はロールプレイガチ勢とかそういう売り方してる人ほど才能ないし、ロールプレイなんて適当っすよ。先輩もお嬢様に関してのアレコレとか別に一々調べないっしょ? そもそも大多数の視聴者は完璧なロールプレイとかVTuberに求めてないし、むしろどっちかって言うと段々ボロが出てきてキャラ崩壊してきて、最初の自己紹介動画のコメ欄に誰ですかこの人? とか書いて遊ぶ感じのノリでしょ?」

「百里あるわね」

「どうします店調べて行く感じっすか? 俺もよく知らないっすけどガチ系の店なら完全受注生産とかじゃないっすかね? それとも適当にふらっと店に入る方が好みですか? 在庫が豊富そうなリーズナブルな価格のチェーン店っぽいとこならサイズ調整とかちゃちゃと数時間とかでできんのかなぁ?」

「配信なら有識者! 有識者の方いませんの? とか言ってるわね。まあ指輪は出会い方っていうかシチュエーションとか含めてのものだと私は思う派なのよ。ってことで適当に現地で見つけた店に入る感じでいきますわよ」

「うっす」

それから俺たちは街でそれっぽい店を探したが、思いのほかそれっぽい店が沢山あってどこへ入って良いのかわからずうろうろする。

「何かめんどくさくなってきたわね」

「それな」

「むしろあのあれだわアニメキャラとか指輪とかそんなしてないと思うし、VTuberも別にしなくて良いと思うの」

「うわーこの人ガワと魂混ざっちゃってるよー。まああれっすね俺も今日配信ありますし帰りますか」


ホス吉とくっ殺とゴスロリ女がすれ違う

「ぐぎぎ! あいつら付き合ってるの? もうパコったの? しょせんはファッション陰キャね!」

これはネトゲアニメにありがちな近所にネトゲの知り合いがいるパターンとは――違う、わね。

企業勢のVならオフラインイベントもあるし、都内に集中するのは自然なこと

ああ今日もリスカがはかどるわね……

どこかに私の王子さまはいないのかしら?

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