明けて
野宿を終えたベスト達は聖者の峠に向かっていた。
ベスト「いてて...。地面がゴツゴツしてたから首がいてえ...」
ゼロ「なあ、峠までどのくらいかかるんだい?」
ベスト「バーテンさんから貰った地図を見ると、バイクで数十分くらいだな」
ゼロ「なるほど」
カジナ「いま...10時くらいか...結構な時間だ。はやく行こう」
ベスト「そうだな。11時には着きたい。お金の問題をどうにか解決したいしな」
カジナ「俺、前までブタだったからそこまで腹減ってなかったけど、クマになってからペコペコだ」
ココミ「私もトリのほうがお腹がすくようになったわ」
ベスト「うん。というかゼロ。手持ちとかないのか?」
ゼロ「うーん。全部食事に回しても、3日持つかなあ...。そこに宿代いれると2日も危ういよ」
ベスト「そうか...。まあとりあえず泉に行くか!」
ベストらはバイクを飛ばし、予定より少しはやい40分程度で着くことができた。
ベスト「よし、いい感じで着けたが...。なんか手がかりはないか?」
ココミ「ねえ、あそこに何かない?」
ゼロ「なんか、石碑みたいなのが...」
カジナ「あそこまで行こうぜ」
ココミが見つけた石碑のようなものにゼロが手を置いた。
すると、爆風が起こった。
ゴォォオォォと風は音をたて、激しく旋回する。
カジナ「うおっ、なんだ!? なんなんだ?!」
ベスト「うわぁぁぁぁ!」
しばらくすると風はなりやみ、先ほどまでの冷たく激しい風と入れ替わるように暖かいゆるやかな風が流れた。
ゼロ「だれか、いる。」
ゼロがそう呟くと、そいつは姿を現した。
「そこにいたんだ。ゼロ」




