神のいる場所は
カジナの姿はみるみるうちに獣となった。
まあ、ブタも厳密に言えば獣かもしれないが、なんかもっとこう...強そうな獣である。
カジナ「お、おお...。力がみなぎる...」
バーテン「ふっふっ、そうだろう。なんせブタからクマだからな。家畜じゃない」
ココミ「すごい...。これは結構な戦力になりそうね!」
バーテン「ああ。だが一つしかなくてすまないな、ベスト」
ベスト「いえ、僕は大丈夫です」
バーテン「あ、そうじゃ...戦闘に向いた道具をやろう」
ベスト「本当ですか!?」
バーテン「えっと...これがブタ用、これがトリ用、これがクマ用だ」
ゼロ「そんな動物用の武器なんてあるんですね」
バーテン「ああ...。だがお前のは...ないな。」
ゼロ「そ、そうすか...」
バーテンが出した武器は様々なものだった。
クマ用のものは、トゲ突き鉄球、鋼鉄の鎧の2つ
鉄球は人間ではとても扱えないほど重そうであった。
鋼鉄の鎧も同様、とても大きく、クマのような体型の生き物しか装備できないだろう。
そして、トリ用のもの。
鋭いつけ爪の一つだ。鎧などは重くて飛行時の障害となるのでないらしい。
鋭い爪は人差しで深い傷を与えれそうだった。
最後にブタ用。
意識でビームが出る武器と、少し軽そうな鎧。
ビームが意識によって出せる武器は、人間用とブタ用しか存在しないらしい。(カツラから貰ったやつより殺傷性が高い)
それと、クマのより遥かに小さく、軽そうな鎧。
着ていないよりはましだろう。
バーテン「どうだ? 気に入ったか?」
カジナ「すげぇ、かっけえな!」
バーテン「ふっふっふ、そうだろう? で、いつアジトに突撃するんじゃ?」
ベスト「んー、明後日かな?」
バーテン「なるほど、明後日か...明日は何をするんだ?」
ベスト「まだ決まってないけど...。この町に人間に戻る手がかりがありそうな場所はあるのか?」
バーテン「んー、すまんが分からんな...」
ココミ「あ! そう言えば、ここに来たのってポセイドンって言う神に言われてきたのよね?」
カジナ「しかもサンクがな。今サンクはいないが」
バーテン「!? い、今ポセイドンと言ったか?」
ココミ「う、うん...。 知っているの?」
バーテン「知っているもなにも、有名な伝説だぞ!」
ゼロ「伝説...?」
バーテン「ああ。伝説だ。ポセイドンはその伝説に出てくる神だ。どこで会ったんだ?」
ベスト「聖者の泉ってところです」
バーテン「なるほど...確かに伝説で有名な場所だな...となると、聖者の峠に行ってみたらどうだ?」
ゼロ「聖者の峠なら行ったことありますが、ただただ景色がきれいなだけだったよ?」
バーテン「ああ。だが聖者の泉でポセイドンであったのなら、聖者の峠でも神に会えるかもしれんだろ」
ゼロ「確かに...」
バーテン「明日はそこに行ってみたらどうだ?」
ベスト「ああ。確かに。そうします」
こうしてベスト達はクライアントΩを出た。
ゼロ「聖者の泉で神に会ったのって本当なの?」
カジナ「本当だ。今はいないが、仲間に色々あったらしくてな」
ゼロ「そうなんだ...。まあ行ってみようか」
ベスト「とりあえず今日はそこらへんで野宿だな!」




