「Ω」の主
こ、ここか...、「クライアントΩ」...
クライアントΩはαの2倍ほどの大きさがあり、町の中央に堂々と位置している。
カツラと同じく獣医もやっているので、そこそこの人はいる
カジナ「な、なあ、これ入っちゃって良いのか? ノトリノさんの話を聞くに、結構恐ろしげな人なんじゃないか?」
ベスト「カツラさんがここの人に連絡してくれてるらしい。ちょっと外で待っていよう」
ココミ「ところで、ノトリノさんの師匠ってなんて名前なのかしら」
ベスト「えっと...バーテンさんだ。カツラさんがメールで教えてくれた」
ゼロ「バーテン...? その人結構有名だよ。世界政府の役員から名前を聞いたことある」
カジナ「あんたって、世界政府から来たんだよな...?」
ゼロ「うん。そうだよ?」
カジナ「なんか、その割には尖ってないよな」
ゼロ「あんた世界政府をなんだと思っているんだ....」
カジナ「いや...世界政府の人って怖いイメージだったから...」
カジナがそう言った途端、クライアントΩの扉が開いた
バーテン「お前らか? カツラから聞いてるやつらは」
ベスト「はい。話があってきました」
バーテン「大体カツラから聞いとるぞ、異世界に飛ばされた挙げ句豚になってしまったとな...。あれ?鳥なんかいたっけ」
ココミ「ノトリノさんに豚から鳥にしてもらいました」
バーテン「ふふっ、ノトリノ、腕をあげたようだな」
いま気づいたが、バーテンは何故かヘッドホンをしている。
見る限り結構な年だが、服装はとても若い。
バーテン「さっ、入れ入れ」
クライアントΩの中は、とても広かった。
一階は獣医をやっているようだが、どうやら医師はバーテンさん意外にもいるようだ
バーテン「二階でお茶でもしようか」
バーテンはそう言い、ベストらを二階に案内した。
カジナ「なあ、ベスト。そういえばクライアントβにも二階あったよな? 俺ら行ったことないけど」
ベスト「ああ。多分動物とか飼っているんじゃないか?」
カジナ「そうかな? ちょっと気になるような...」
ベスト「今はバーテンさんの話を聞こう」
カジナ「はい。さーせん。」
バーテン「で、君たちは人間に戻りたいんだろ?」
ベスト「はい。でも手がかりがあんまり見つからなくて...」
バーテン「いや、材料さえ揃えば人間に戻れるんだがな...」
カジナ「...!」
ベスト「ほ、ほんとですか?!」
バーテン「ああ。でも...」
ゼロ「その材料がギーシャに奪われてしまったんですね?」
バーテン「ん? 何故知っているんだ?」
ゼロ「僕、世界政府の者で...。その話聞いたことがあるんです」
バーテン「ああ。盗まれてしまった。超貴重な材料をな...」
ベスト「じゃ、じゃあ、それがあれば僕たちは人間に戻れるんですか?!」




