ギーシャの跡
トリになったココミを見て驚いているベストたち。
しかし、それを見て驚いているのはベストたちだけではなかった。
ギーシャ幹部『黒虎』
ギーシャメンバー したっぱA.B
したっぱA「お、おいB。小型ドローンの動画を見てみろよ! 豚が鳥に変わってる!」
したっぱB「ああ。ツバメに良く似てんな。どういうことだろう」
黒虎「おい、お前ら。ドローンはどうだった?」
したっぱB「なんと一匹の豚が鳥に姿を変えました!」
黒虎「どういうことだ? ふざけている場合ではないぞ」
したっぱA「ふざけてなどおりません! 黒虎様。この映像を見てください!」
~動画観賞~
黒虎「む、確かに姿を変えているな。なんなんだあいつらは...」
したっぱA「しかもあのサンク。まだあいつらについていってますよ!」
黒虎「全く。実の親ではないにしろ、恩知らずにも程がある。サンクの父、ジモンはよくサンクの話を私にしていたのに、そのサンクに倒されるとは...」
したっぱB「いまジモン様の容態はどうなのでしょう」
黒虎「ジモンはあんぐらいのことで死ぬほどやわではなかろう。わたしはジモンは意識を戻すと思う」
したっぱA「しかし、12時を指すとなにかが起こると言われている時計が、11:55を指しているそうですよ」
黒虎「12時になるからと言って死ぬわけではなかろう。安心せい」
まだサンクの父は死んではいない。
むしろ復活する確率の方が高いのだ。
したっぱA「あ、サンクがこちらを見ました! 静かに!」
ベスト「サンク、どうかしたか?」
サンク「いや、なんでもない、というかベスト。話があるんだが」
ベスト「話? 話ってなんだ?」
サンク「俺、次の城下町に行ったら、もうお前らとはお別れかもしれない」
ベスト「え、なんでだ?」
サンク「ポセイドンに気付かされたのは、俺には本当の父がいること。俺は人工的に作られたものではなかったんだ」
ベスト「そうだな。父親を探すのか?」
サンク「ああ。それもある。だが、俺らがたたかった偽の父に襲われるかもしれないんだ」
ベスト「どうしてだ? 倒してくれたじゃないか。もう心配はないだろ」
サンク「あの男は、普通の人間と比べられないくらい強い。俺が殺せるわけないんだ」




