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家畜の成り上がり譚 〜異世界で俺は強くなる〜  作者: らっぺん
3章 トリの住む町 チャンヌ編
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鳥様

大きな鳥を前に、俺たちはただひたすらに困惑した。


なんの種類の鳥だろうか。


豚の俺たちの二倍くらいの大きさがある鳥。

その頭には大きな麦わら帽子を被っている。陽気なイメージだ。


サンクも同じく驚いてはいるが、俺たちほどではない。


サンク「あんたがこの町の長か?」


トリ「ああ、そうや。ベルさんとでも呼んでくれや」


サンク「ベルさん...。まず色々質問したいんだが...」


ベルさん「わかっとお、わかっとお。お主、なんでわいが麦わら帽子被っとんのか気になるんやろ?」


サンク「いや、そうじゃなくて...」


サンクはなぜトリなんだと聞こうとしたのだろう。

その途端、後ろにいた番人のような人が声をあげた。


「この方は人間だあ!!!」


突然のことだった。

ベルさんは一瞬顔をしかめて、そのあと俺らに話しかけてきた。


ベルさん「やっぱ気になっとんのはこっちやったんかな? それならそう言ってくれりゃあよかったんに」


ベルさんは淡々の話始める


ベルさん「わいは昔、世界政府やった。このアトラス大陸のな。しかし、ある日目が覚めたらこの町に飛ばされていた。しかもトリになってな。あいにく、言葉は通じるらしいが、こんなこと話しても信じてくれる人はわずかなんや」


カジナ「じゃ、じゃあベルさんは人間だったってことか?」


ベルさん「ああ、そうや、てか、お主も豚やんか?なんで喋れとう?」


俺「俺らも人間だったんです!違う世界から来ました!」


ベルさん「...! わい以外にもいたんやな...。しかし、別世界やと?」


俺「はい、だから俺たちは、人間になり、もとの世界に帰ろうとしています。なにか手がかりはないでしょうか?」


ベルさん「...。 そうやなぁ。 お前さんたち、鳥獣の王っちゅーのは知っとるか?」


ココミ「鳥獣の王?」


ベルさん「そうや、鳥獣の王。この世界の鳥獣を統べているという噂の輩や。そいつは、人間を獣にしてしまうっちゅー伝説もあるんや」


サンク「聞いたことがある...。なんでいままで思い出せなかったんだ」


ベルさん「それと、別世界のことはどっかで研究しとったきがするわ...」


俺「この町になにか手がかりがありそうな場所はありますか?」


ベルさん「手がかりになるか分からんが、近くに人体実験をしているって噂の施設があるんや。確かここから北に真っ直ぐやな。少し危険かもしれんが、行ってみればどうや?」


ベルさんの意見で、そこに行くことにした。

危険なんて知らん。なにせこっちにはサンクがいるのだから。

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作者Twitter https://twitter.com/Rappen_77?s=09
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