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家畜の成り上がり譚 〜異世界で俺は強くなる〜  作者: らっぺん
1章 家畜に転生
3/288

豚小屋から豚小屋へ

マリンの目をいかにかいくぐるか。

それが隣の豚小屋に行く作戦のなかで最も大切な部分である。


抜け出す方法は

・二回目のエサやりの間、すこしの時間豚小屋の鍵が開いている時間がある

・その時間の間に脱出するが、その間恐らくマリンが近くにいる。

・そのマリンの近くに石を投げる

・マリンが石を広いにいってる間、となりの豚小屋に移動する。


「という感じの計画だ。だが、成功率はかなり低い」

「低くても充分だ。今日中に作戦を決行する」


話しかけてくれた豚は脱出計画も俺のために作ってくれて、とても優しいやつだった。


「ところでお前、名前は?」

「名前は、リタリア」

「リタリア?豚にしてはいい名前だな」

「......。」



18:00 二回目のエサやり


ついにこの時がきた......!


マリンが入ってくる。

マリンは豚にエサをやる。いま気づいたが、エサやりのしかたがとても雑だ。


マリンは豚小屋をささっとでで、少し離れた椅子に座り、豚達がエサを食べているか見ているようだった。


チャンスはいましかない!


リタリアが石を投げた。

脱走の合図だ。


俺は必死に隣の豚小屋に駆け込んだ。


だが。


見つかった。完全に終わった。

マリンは怖い顔をしていた。

人間の中ではかわいい顔をしていたが、豚からみたらとても巨大で恐ろしかった。


完全に出荷された。そう思ったときだった。


マリンは俺を持ち上げ、となりの豚小屋に入れた。


「もう、脱走しちゃダメでしょ!」

そういい鍵を閉め、どこかに行ってしまった。


その瞬間、ほんとに焦っていた自分がバカらしく思えてきた。

よく考えれば、豚が脱走しただけで殺しはしない。

ましてや出荷なんて、ちゃんと出荷する時期が決まっているものだ。即決で出荷なんてしない。

隣の豚小屋に入れたのは、おそらくただ間違えただけだろう。



そう思ったとたんに、気が楽になった。


そうして俺は、隣の豚小屋に入ることに成功した。


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