表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
家畜の成り上がり譚 〜異世界で俺は強くなる〜  作者: らっぺん
2章 ブタの町 レオパル編
28/288

俺には昔から、才能がなかった。


親から「キング」という名前を授かってから21年。一度も名前に相応しい行いをしたことはない。


オークの村で生まれ、その後こんな名前をつけた親を嫌い、金がなくなり、ギーシャに入った。


それでいいのだろうか?

才能がない。それだけの理由で逃げ続け、悪に染まり、人生を終わらせる。それでいいのか?


幼馴染のサンクは、戦闘のセンスがある。

俺には勝てっこない。


友達のタイガは、頭がとてもキレる。

俺には勝てっこない。


俺は戦闘能力は中の上か上の下。学力は中の中。

ダメダメだ。特化したものがなにもない。


でも俺がギーシャに入ったのは、もう一つ理由がある。


ある日学校から帰っていると、ギーシャの幹部に出会ったことがある。


その人はギーシャの幹部と言ってもとても優しそうだった。

俺はその人に話しかけてみた。もし、いまならば、そんな怖ぇやつに話しかけるなんて危険なことしないだろう。


だが、登場小学生だった俺は話しかけてしまった。

いや、しまったではないか。


彼は予想通り優しく、俺に接してくれた。


その時だった。


俺は後ろから来た車にはねられてしまった。


いまでも鮮明に覚えている。

なにがなんだかわからないうちに下半身に激痛が走り、吹っ飛ばされた。

しかし、彼はそれを見た瞬間、俺の下半身に手を当て、蘇生をはじめた。


蘇生できる生き物なんて見たことがない。

亜人のグワーツだろうか。

(グワーツ:珍しい亜人。手から炎を出したり、水がいくらでも出せたりする特殊能力を持った亜人)


俺はその時からギーシャに憧れた。

理由はよくわからないが、きっと、彼をダークヒーロー的な人だと思ったのだろう。


ダークヒーローに憧れてギーシャに入ったはいい物の、俺が想像しているものとは全く違った。


他人を下に置き、自分が良ければそれでいい。

そんな人間のクズ達が集まった組織だった。

サンクも父に無理矢理入れられていたが、つまらなそうだった。









評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
作者Twitter https://twitter.com/Rappen_77?s=09
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ