因縁の相手(2)
スサノヲ「昔からそうだった…、卑怯で…、俺を陥れていた」
サンク「なにいってんだ? 自分だろうが」
スサノヲ「俺の母親はお前に殺された!!」
サンク「…。お前の妄想にはもう付き合ってられねえんだ」
スサノヲ「ごまかすな! 俺は幸せになれねえのか!?」
サンク「知らねえよ」
スサノヲ「せめて…親がいたら」
サンク「母親に愛されてなかったのはお前だろ!!」
スサノヲ「........」
サンク「お前の父親は弱くて殺された。至極当然の理由だ」
スサノヲ「お前にも母親はいなかったなもんな…。嫉妬して俺の母親を殺した…。」
サンクの魔術の拳がスサノヲを吹き飛ばす
スサノヲ「うぐっ」
サンク「もう話す気は失せた。”グランド・キッド”」
サンクの後ろに3mほどの巨体が現れる。
その姿は、2か月前よりもおどろおどろしく、奇妙であった。
スサノヲ「妖・罰天!!」
スサノヲが刀を振り回す
グランド・キッドは刀を簡単に防いだ
サンク「……」
スサノヲ「おかしい、何をしやがった!」
サンク「絶腕!!」
グランドキッドの拳が巨大化し、スサノヲに襲い掛かる
スサノヲは一瞬姿を消した。
スサノヲ(危なかった、テレポートしてなかったら…!!)
サンク「そうやって何からも逃げつづけるのか?」
スサノヲ「黙れ! 逃げるのも戦術の一つだ!!」
サンク「絶腕・シビル!!」
さっきの攻撃に神通力をまとわせた技は、スサノヲに直撃した。
スサノヲ「う…ぐ…」
サンク「努力ってのは素晴らしいもんだな…スサノヲ」
スサノヲ「いまごろお前らの仲間はジンヤバルにぶっ殺されてる…」
サンク「あいつらは負けねえ…。今楽にしてやる」
スサノヲ「俺は…お前に嫉妬してたんだ」
サンク「…」
スサノヲ「親がいないのに幸せそうなお前を理解できなかった…」
サンク「親ってそんなに大事なのか…?」
スサノヲ「世界で唯一自分を愛してくれる存在…どんな人間にも自分を愛してくれるものは存在しているべきなんだ…」
サンク「何が言いてえ」
スサノヲ「愛してくれる人が欲しかった…」
サンク「そうか」
サンクは自分の腕に神通力をまとわせる
そのまま大きく振りかぶり、スサノヲを殴り飛ばす
…つもりだったが、すでにスサノヲの姿はなかった




