奇襲
目の前にそびえたつ、大きな城。
遠くから見たときはそこまで大きく感じなかったが、近くで見るとやはりでかい。
まわりを見るとみんな、覚悟を決めているようだった。
カツラ、レイはレーザー銃を持ち、おれらは麻酔銃を装着した。サンクは、なにも持っていない様子だったが、どうやらそれでいいらしい。
サンク「お前ら、準備はいいか」
みんな声は出さないが、頷く。
「じゃあ行くぞ!」
サンクの声と共に皆駆け出す。
1F
入っても誰もいない。
敵もいないが、イノシシもいない。
イノシシを探していると、後ろから声が聞こえてきた。
「よう。また会ったな」
「まさか、直接来るとは...。やっぱりバカなんだな(笑)」
(笑)という、独特な話し方。
ーしたっぱ達だ。
サンク「雑魚がなんのようだ」
したっぱA「くはっ(笑)サンクじゃねえか。雑魚だって?よく言うよ」
したっぱB「したっぱのおれらよりも下の存在なクセによぉ」
したっぱ達は完全に油断している。
その時だった。
したっぱ達は、俺が瞬きしている間に倒れていた。
サンクの方を見ると、手に血が付着している。
今のは...サンクがやったようだ。
したっぱを倒すと、またその後ろから大きな体格の男がやってきた。
大男「おいサンク...。テメェ、裏切ったな?」
大男はサンクを睨み付ける。
やはりサンクは本当におれらに協力しているようだ。
サンク「うるせェ、所詮お前は、アイオロスにぶちのめされた雑魚だ」
アイオロスってレンゲ峠と亜人の森で出会った男のことか?
大男「黙れ!」
大男は襲いかかってくる。
だが、サンクだけで充分そうだ。
サンク「おい、キング。お前はいつからそんな弱いやつになっちゃったんだよ」
どうやら大男の名前はキングというらしい。
サンクはキングの攻撃をかわしながらキングに話しかける。
サンク「なあキング、お前名前の通り王になるんじゃねえのか?」
キング「うるさい! 俺には才能がなかったんだ!」
サンク「だからいつからそうやって才能がないって逃げるようになっちまったんだよ!」




