殺意の訓練(2)
ジゼル「話は聞いた...異世界からの転生者」
ベスト「はい...今はもうこの世界に馴染めましたがね...」
ジゼル「魔剣士らしいな....おれも魔剣を扱っていた時がある」
ベスト「そうですか...では魔剣を教えてくれるのですか?」
ジゼル「そうだな...やはりお前には"殺意"が明確にある。センスはあるみたいだ....。魔剣を見せてみろ」
ベスト「魔剣"天狗丸"!」
ベストの手元に魔剣が現れる。"天狗"の力が篭った刀だ。
ジゼル「神刀だな....。やはり本当に神人か。なんとも不思議だが、とりあえず1戦交えさせてくれ」
ベスト「!? も、もうですか?」
ジゼル「ああ...。もし俺に勝ったら、隊長に稽古をつけてもらえ」
ベスト(!! 負けられない...!)
「分かりました! 本気で行きますよ!」
ジゼル「当たり前だ....」
ベストは瞬時にジゼルに飛びかかる。
ベストの刀はしっかりとジゼルの首に当たった。
ベスト(!? こ、殺してしまったか!?)
しかしベストの刀はジゼルの首で止まっていた。
ジゼル「ほう...やはり筋がいい...」
ベスト「!? ど、どうなってるんだ!?」
ジゼル「このレベルの人間に刃物は通じると思うな...、お前にはこの皮膚に攻撃を与えられるようにしてもらうぞ」
ベスト「そ、そんなのどうやって...!?」
ジゼル「簡単だ..."殺空"を扱え....。そうすれば俺の皮膚も貫通できる...」
───防衛担当:ディアデモンとカジナ
カジナ「早速手合わせ願う! お前が俺より弱かったら話にならねぇからな!」
ディアデモン「無論だ...。力の差を分からせる必要があるデ...」
カジナ「"トランス"!! ベアーフォルム!」
カジナが半獣の状態から完全にクマへとトランスする
カジナ「これでお前と同じ大きさだ...! 勝てるぜ...!」
カジナは容赦ない一撃をディアデモンに浴びせる。
しかし、砕けたのはディアデモンの腹筋ではなく、カジナの拳であった
カジナ「グアアアアアッ!!」
ディアデモンはさらに1発カジナにお見舞する
カジナは数メートル吹っ飛び、たちまち意識を失った。
ディアデモン「その巨体で"殺壁"を習得していないのは...勿体ない....。」
────普通系担当フラダルとケイン・メイン
フラダル「2人で4つの能力とは珍しいな...」
ケイン「でも威力が足りないんだ...。亜人の特殊能力は強化できないのか?」
フラダル「...できるにゃできるが....。とりあえずお前らは"連携"を取れるようにしたらどうだ?」
メイン「連携? 連携ならできてるつもりだけど...。」
フラダル「おいケミーク、見せてやろう」
フラダルは普通系担当補佐のケミークを呼んだ。
心なしか、ケミークはフラダルが呼ぶ前からこちらに向かっていた気がした。
フラダル「俺とお前らで1戦交えてみないか? ケミークは観戦だ」
ケイン「は、はあ...。まあいいけど....」
ケミークは少し離れた場所に行く
メイン「....もうやっていいってことなの? あなた強いんでしょ? 容赦はしないわよ!」
ケイン「ああ、この人は強い! 本気で行くぞ!」
ケミークは目に布を巻き始めた。




