拠点
亡霊が消えてしまい、俺たちにも危機感が生まれる。
「イノシシ...死んじまったのか?」
カジナが縁起でもないことを言う。
「まだそうと決まったわけじゃなかろう。希望を信じるんじゃ」
イノシシが死んでしまっていては、ここに来た意味がない。
というか、みんな亡霊の存在自体にはあんま驚かないんだな...
「もし生きているならば、きっとなんらかのメッセージよ! みんな、急ぎましょう!」
ココミがみんなの背を押す。
「考えても仕方ない。はやくギーシャに向かおう」
30分後
サンク「そろそろだ」
少し離れたところに小さな城のようなものがある。
サンク「あそこが、ギーシャ第一拠点だ」
俺「第一? ここ一つだけじゃないのか?」
サンク「ああ。他にもいくつかある。詳しくは知らないがな」
ココミ「というかあなたはお父さんの組織を襲撃しちゃっていいの?」
サンク「ああ。昔から親父にいい扱いはされなかった。親父は弟ばっかり甘やかして、俺にはなにも与えなかった。俺は戦うことが嫌いだったしな」
カジナ「そうか。でもそれだけの理由で父親を殺すのか?」
サンク「殺すかどうかはまだ決めてない。しかも理由はそれだけじゃ...いや。なんでもない」
そんな会話をしているうちに、いつの間にか敵の拠点は目の前にあった。




