超人化(3)
ゼクロは心のどこかで、自分を倒してもらいたいと思っていた。
しかし、それを本人は気づいていなかった...いや、気付こうとしなかったのだ。
ゲルフィ「ゼクロ! もうやめろ!」
ゼクロ「やめろ...? もうそんな領域ではないッ!! 俺はもう"超人"なんだ...! お前らを倒すという決意! それだけで俺は超人になれた!」
ベスト「最後に聞く...お前、攻撃をやめる気は無いのか?」
ゼクロ「あ、当たり前だ...! お前何言ってんだ? 俺が有利なんだぞ?」
ベスト「さっき...正義になりたかったとかほざいてたが...それは本気なのか?」
ゼクロ「"過去の話"だ」
嘘だ。ゼクロは嘘をついた。
ベスト「えぇ、そうか...ならもうお前は地獄行きだ」
ゼクロ「ンフフフフ...どの口が言ってんだよ...」
ベストは既に半分意識を失っていた。
ゼクロの勝利は誰が見ても証明されていた。
が、
ベスト「なぁ...気づかねぇのかよ....俺の"熱波動"の効果...!」
ゼクロ「........?」
ゲルフィ「ベスト...? お前は熱波動を出来ていなかったぞ!」
ゼクロ「ホラ吹きが...ンフフ...最後くらい嘘をつかせてやるか」
ゲルフィ(いや待て....ゼクロの姿に違和感がある....!)
ゲルフィ「ま、まさか! "ゼクロの体積が小さくなっている"!!」
ゼクロ「な...なんだと!!」
ベスト「俺の熱波動は完成度は低い...だがこの密閉された部屋の気圧を高めるくらいはできる...」
ゼクロ「ま、まさかッ!!」
ゼクロは既に液状化していた。
ぽたぽたと下に紫色の液体が垂れる
ベスト「ゲルフィ...お前の"バキューム"の行き先はどこだ?」
ゲルフィ「俺の手の中だ....。ベスト...無理だ」
ゲルフィは辛そうな顔をする
ゲルフィ「液体は吸い込むことはできるが...それはゼクロだ。吸い込んだところで気体と同じように外に出る...」
ベスト「じゃあもっと固くする...」
ベストはゼクロに標的を絞って気圧を高める
ゼクロ「グゥゥクグググゥ...カハッ!」
ゼクロはついにひとつの個体になった。
ゼクロ「やめろ...! 俺はじ、実は.....正義に! 正義になりたいんだ!」




