超人化
ベスト「何笑ってんだ...」
ゼクロ「俺はよォ...ぶっちゃけていうと"正義"に憧れてる...」
ベスト「急に何を言い出すと思ったら...どの口が言うんだ」
ゼクロ「俺はゲルフィとか...もっと言えばお前にも憧れてるのかもしれねぇ...ンフフ...こう思うと面白い話だなァ」
ベスト「何が言いたいんだ...?」
ゼクロ「俺は今からお前を殺す、完全な"悪"になるために」
ゼクロはベストの長刀からいつの間にかすり抜けていた。
そしてベストの後ろに回り込む。
ベスト「ッ!」
ゼクロ「随分追い詰められたなぁ...こんな気分は久しぶり...いや、"始めて"だ」
ゼクロの足元を見ると、つま先から膝にかけてガス状に変化していた。
ゼクロ「亜人の超人化...俺の場合は体の一部をガスにする能力...」
ベスト「超人化...ッ!」
ゲルフィ「まずい! ベストッ!!」
ゲルフィはベストを庇い、ゼクロに突進する
しかし、ゲルフィはゼクロの体をすり抜け、壁に激突する
ゼクロ「ンフフフフ...こんなこともできるのか...ガスだもんな...」
ベスト(まずい...剣じゃガスを切れない...ッ!)
ゲルフィ「ベスト! お前は"神人"だッ! 神の力..."神通力"を信じるんだ!」
ベスト「神通力...。でも俺は武器に纏うタイプの神通力しか使えない...ッ! サンクのように体に纏わせることはできないッ!」
ゲルフィ「いや! それでいいんだ! 武器に特殊な神通力を!!」
ベスト(ガスは気体だ.....。剣では斬ることはできない...)
ゲルフィ「魔術・バキューム!!」
ゲルフィの腕が掃除機のようにうねる
ゲルフィ「完全に家でしか使っていなかったが...まさかこんなことで使う羽目になるとはな...!」
ベスト「ゲルフィ!! そうか....吸いこむ能力!」
ゲルフィ「けど吸うだけじゃすぐゼクロは出てきてしまう!
トドメを刺さなくては!」
ベスト「任せろ! ゲルフィ!」




