その男、猛虎につき(3)
サンク「クッ....さすがに神通力を纏っててもガスが染みてきた...」
ゼクロ「フフフフフ....そうだろ....もう終わりなんだろ...?」
ドアが塞がれ、この部屋にはそれ以外に出入口はない。
ーーー
ベスト「まずい...サンクが心配だ....」
ゲルフィ「近くに部屋はないみたいだが...鼓動は感じる...」
ゲルフィはドロっとした質感の壁に手を当て、目を瞑る
ーーー
ゼクロ「......"気配"がするなぁ」
ゼクロはゲルフィに場所が悟られたことを確信し、場所を移動する
サンク「アァん? なに逃げてんだよ...」
ゼクロ「追いかけてこいよ...? お前のそのデカブツでよォ...」
グランドキッドはすでに疲れ果てていた。
グランドキッドは魔術、つまりサンクの魔力を消費して動いている。
サンクの体力が減った今、動く力などなかった
サンク「グランド・キッド....! 情けねぇが...壁をぶちあけろ...!」
サンクは降伏した。
ゼクロという大きな敵に。
ゼクロ「オイオイ....負けを認めんのか? お前ならもっとやれるだろ....? 恥ずかしくないのかよォ...」
サンクの予想外の行動に、ゼクロは少し動揺している
サンク「数年前...いや数ヶ月前のベスト達に会う前の俺だったら...負けるのが恥ずかしくて降伏なんかしてなかった...」
サンクはグランドキッドで壁を殴る
ゼクロ「やめろ....ッ!」
サンク「だから....命なんかどうでもよかった...でもよォ...今は違う」
サンクはポセイドンのことを思い出していた
サンク「甦らせるっていう"約束"をさァ...しちまってんで...」
グランドキッドは壁に穴を開けた。そしてサンクは力尽きた
そこに丁度、彼らがいた。
ゲルフィとベストである
ゼクロ「クソッ....ぬるいゲルフィの能力がこんなとこで役立ってやがるとはよォ.....!」
ベスト「サンク....パイヤー......俺が終わらせるッ!!」




