決着をつけるために
サンク「クソっ、パイヤーも敵だったのか!」
ベスト「まだそうと決まったわけじゃない、何か訳があるのかも...」
カジナ「と、とりあえずゼロは俺たちの味方...なんだよな? 追いかけなきゃ」
ベスト「ああ、今逃げてった方向に向かおう」
その時、ベスト達は後ろから聞き覚えのある声に呼びかけられた
「そっちにはいないよ」
ベスト「...!」
サンク「なんでお前がここにいるんだ?」
カジナ「な、なんで!?」
ベスト「レ....レイ!」
レイ「へへへ、久しぶり」
レイはにこりと笑う。
ベスト「え...お前本当にレイなのか?」
レイ「確かに、なんでここに来たんだってなるよね」
サンク「当たり前だ。俺たちがここにいることを知ってたのか?」
レイ「確信はしてなかったけど、いるんじゃないかとは思ってた」
ベスト「と、とりあえず、レイはなんでここにいるんだ?」
レイ「...決着をつけるために...」
ベスト「決着?」
レイ「君たちはここにどんなワルがいるかしってるか?」
ベスト「...ゼクロだけじゃないのか?」
ベストの顔が真剣になる
レイ「モートン・レイビック...。ギーシャ大幹部がここにはいる」
ベスト「...!」
レイ「そして、もう1人ここにはキャプテンレアズという大幹部がいたんだが、ソイツは何者かに殺された」
ベスト「オイオイ...なんでそんなことレイが知っているんだ?」
レイ「僕の本名は"モートン・レイビック・メークス"...」
ベスト「...タカセレイじゃ、ないのか?」
レイ「ああ...色々あってね...。今言ったギーシャの大幹部の本名は"モートン・レイビック・スレーズ"...この意味が分かるかい?」
サンク「もしかして...てめぇも...」
レイ「ちょ、ちょっと待ってよ! 僕はギーシャなんかじゃない!」
ベストはどこか安堵した。決して疑っていたはずではないのに
サンク「そいつがお前の親って訳か」
レイ「そのせいで僕は、世界政府に捕まりかけたり、内輪もめの時に拘束されたりするんだ...」
カジナ「...大変だったな」
カジナはそれしかかける言葉がなかった
レイ「だからさ...僕なりの決着をつけようと思って...」
ベスト「...俺たちと一緒に行くか?」
レイ「君たちがいたら、そうしてもらうつもりだったんだけど...いいかな?」
カジナ「もちろんだぜ!」
サンク「いや....断る」
サンクが言い放つ
カジナ「なっ、どうしてだよ! 別に仲が悪かったわけじゃないよな!」
ベスト「レイのことを疑ってるのか?」
サンク「...それもあるが、はっきり言うとレイ。お前は"足でまとい"だ」
ベストもカジナも何も言わない
レイ「確かに、君たちから見たらただの人間。戦いで活躍したことなんてない...というか、戦ったことがなかった」
サンク「...どういうことだ?」
レイはいつの間にかサンクの後ろにいた
レイ「もちろん、半端な覚悟でここまでやってきた訳じゃない」
サンクが汗をたらす
サンク「お前...いつからそんな力を...」
レイ「僕は亜人や神人みたいな...特別な人種じゃない..."人間"...。それは僕の親も一緒さ」
サンク「人間で、ギーシャの大幹部になれるのか?」
レイ「僕達モートン家は、人間の力を最大まであげる術を習得している」
レイはゆらっとサンクに近づく
サンクは抵抗しなかった。
ーいや、できなかった。
サンク「!?」
サンク(なんだ...今の殺気のない殺気は!?)
レイ「サンク...これでわかってくれたかい? 僕の覚悟を」




