裏の芽(2)
カジナ「やっぱり、あれ、ケインだ!」
ケインが振り返る。
ケイン「...!」
ケインは額に汗をかいていた。
ベスト「お、おいケイン、何とか言えよ!」
ケイン「覚悟...!」
ケインが襲いかかる。
カジナ「なんだよ、アッツ....!」
状況を察知したサンクが神通力でケインを押さえつける。
サンク「どういうつもりだ...ケイン!」
ケイン「...黙れ!!」
ベスト「サンク、待て、話を聞こう...」
ケイン「...ゼロは敵だ...」
カジナ「....!」
ケイン「俺たちは...ここに着いた時、ゼロに捕まった。そしてメインとココミを人質に取られて...」
カジナ「...ゼロが悪もんだったのか!?」
ケイン「さぁ...もしかしたらゼロも誰かを人質に取られてるのかも...」
ベスト「アリアだ...」
カジナ「アリア?」
サンク「ゼロの妹だったっけか? 確かにいないと思ってた妹だもんな。仲間を裏切ってまで救う価値がある」
サンクはケインを睨みつける。
ケイン「元々お前らに勝てるつもりなんかなかったよ...。だが俺は監視されてる...もうダメだ...」
ベスト「おいケイン!」
ケイン「恩を仇で返すハメになっちまった...」
サンク「お前、着いてこい」
ケイン「ダメだ、もうじき奴らが来る」
サンク「どうせ結局はココミ達を救いに行かなきゃなんだ。相手から来てくれるのはありがてぇだろう」
ケイン「サンク...さん...」
サンク「今更さん呼びか? コノヤロウ」
パイヤー「...ゼクロの気配だ」
ベスト「もう来たってのか?」
サンク「まさか親玉が来てくれるなんてな、尚更ありがたい...!」
暗がりの奥から、背の高い男がやってくる。
ゼクロ「いらっしゃい...そして、さようなら」




