裏の芽
S.Zを探索していると、人影が見えた。
それは、男のようで、年齢も若そうだった。
カジナ「なぁ、なんかあそこに男の子がいないか?」
サンク「よく見ればいるな...。あの容姿だと15~17才くらいか?」
パイヤー「おかしいな...。ここらへんは人はみんな連れてかれたはずなのに...」
ベスト「敵が見回っている可能性は?」
パイヤー「なくはない...かな。でももっと屈強な人だと思うんだけど...」
サンク「...とりあえず、敵だと思って近付こう」
ベスト「ああ...」
カジナ「いや...でもあれ、ケインじゃないか?」
ベスト「...! 確かに。暗くてよく見えないがケインにも見える」
サンク「ケインだけ逃れてきたのか?」
パイヤー「みんなの仲間なの? 声をかけてみようよ」
サンク「ああ、一応違った時のために警戒はしていくぞ」
薄暗い廃れた街の1本道を歩く青年に声をかける。
カジナ「...やっぱりケインだ!」
ケイン「.....!」
ケインは冷や汗をかき、遠くへ離れる
カジナ「おいおい! 俺たちだよ! 味方!」
ケイン「......」
ケインの様子がおかしい
サンク「オイ...ケイン、どうした?」
ケイン「い、イヤ...」
パイヤー「ど、どうしたの? 仲間じゃないの?」
ベスト「どうしたんだ? ケイン。他の皆は?」
ケインは葛藤している様な表情を見せ、その場を走り去った。
カジナ「あっ、おいケイン!」
サンク「...どういうことだ?」
ベスト「なんだか申し訳なさそうな顔をしてたな...。もしかしてココミとメインを置いてきちゃったことを気に病んでるとか?」
サンク「それなんだが...。ケインがメインを置いてくるとは思えないんだよな...」
カジナ「確かに! アイツは誰よりもメインを大事にしてたからな」
パイヤー「と、とりあえず追いかけてみようよ!」
カジナ「あぁ、そうしよう」
ベスト達はケインが走っていった道を辿っていった。
数分ほどまっすぐ進んで行ったが、道が3つに別れた。
カジナ「ど、どうする? ベタに3手に別れるか?」
サンク「いや、4人で1本ずつ進もう、運任せで」
ベスト「まあ運に頼るしかないな。大幹部なんかに攻めてこられちゃ1人じゃ一溜りもない」
少し遠くに、ケインの影が見えた。
カジナ「あ! あっちにケインがいた気がする!」




