獣神(3)
地下洞窟はグラグラと揺れ、今にも崩れそうだった。
ジモン「会ったばかりだが、この際仕方ない...俺の命をサンクに託すしかねぇな...」
黒虎「おい、お前1人で何する気だよ」
ジモン「俺ももう歳だ...いつ死んでもおかしくないが...不名誉な死に方だけはしたくねぇ、悪にも悪なりのプライドってもんがあるんだよ...!」
黒虎「大体わかったよ...サンク達を上に逃がして自分が囮になろうってんだろ?」
ジモン「物分りが早くて助かる...相棒...」
黒虎「それで死なれちゃ俺はどうすればいいんだ?」
ジモン「サンクを頼む...もう洞窟が崩れる、お前ら行け!!」
カジナ「お、おい! 1人で勝手に決めるなよ!」
サンク「親父! 親父1人じゃ無理に決まってる!!」
ベスト「......」
黒虎「お前の覚悟はよくわかった...いいだろう、あいつらを連れていく」
カジナ「おい! ちょっと待てよ! お前は相棒なんだろ!? 止めねぇのかよ!」
黒虎「....サンク、ベスト、カジナ。 辛いだろうが行くぞ」
カジナ「おい...!」
黒虎「このままじゃ洞窟は五分ほどで崩れる。 お前らにそれほどの力があるか?」
カジナ「それは...!」
黒虎「無論、それはあいつも、俺も一緒だ。 だがその神もただではすまないだろう。 あいつはお前らのために囮になるってわけだ...」
カジナ「だからってそんなこと...」
黒虎「甘いこと言ってんじゃねぇよ!!」
カジナ「....!」
黒虎「1人、2人かけようと、お前らは前に進み続けろ! 逃げるぞ!!」
ベストは黒虎の後に続く。
サンク、カジナも少し遅れて後に続いた




