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家畜の成り上がり譚 〜異世界で俺は強くなる〜  作者: らっぺん
6章 修羅の島 ガコク
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脱出計画

サンク「いいか? まず、俺がネズミの魔獣を出して、そのネズミに周りを視察に行かせるんだ、幸い、この施設は見えるところに看守はいない」


ルビー「いや、大体5時間に1度、看守が来る、しかも多分そろそろだ」


サンク「まぁ、逆に看守の見た目を見れていいだろう、その見回りが終わったら計画を始める」


ルネツァン「"猛犬"はどうする気だ?」


サンク「そこは...秘策がある、安心しろ」


ルビー「お前...この施設がなんて呼ばれてるか知ってるか?」


サンク「さぁな」


ルビー「"絶対要塞"マメルテミス・ゾーン」


サンク「絶対要塞?」


ルビー「この牢獄から脱獄したものはいない」


サンク「なんでだ?」


ルビー「一見、カメラも見張りもいない...すぐに脱出できそうな場所だ」


ルネツァン「俺たちは幾度となく、脱獄を目論み、猛犬に殺された囚人を見てきた」


ルビー「だが、脱獄したものはいない」


サンク「猛犬...そんなに強いのか?」


ルビー「ああ...。だがヤツは1度だけ囚人に敗れたことがある」


サンク「詳しく聞かせてくれ」


ルビー「あいつを倒したのは大きな男だった...。そのデカい図体に似合わぬほどの俊敏さで、猛犬を倒したのさ...」


サンク「じゃあ、脱獄に成功したのか?」


ルビー「いや、さらにそれより上の強さを持つ者がいた」


サンクは唾を飲み込む


ルビー「"神童"阿修羅だ」


サンク「...阿修羅...!」


ルネツァン「3つの顔に6本の腕、それを使いこなし襲いかかってくる」


ルビー「当然そいつは助からなかった...」


サンク「その男の名前は?」


ルビー「モーゼル...」


サンク「...!! そ、それって"ほら吹き"の?」


ルビー「ああ...。だが、ほんの2年ほど前までの通り名は"辻斬り"のモーゼル」


サンク「そ、そんな強いヤツなのか? そう思えないが...」


ルネツァン「あいつは捕まったあと、やつらの人格矯正剤『ASH』の犠牲となったんだ」


サンク「そ、それで弱くなったのか?」


ルビー「あいつは何もかも変わっちまった...。戦闘力も全盛期の10分の1もない...」


ルネツァン「それでもやる気か?」



サンク「...勿論だ」

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作者Twitter https://twitter.com/Rappen_77?s=09
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