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弱い死神に価値はありますか  作者: 神楽あまみ
20/53

3-1-2

 黒銀と白銀は町に向けて歩いていた。

 町は寮から一時間程歩いた場所にある。通常ならば移動ゲートが使えるのだけれど、とある事情で使用が禁止されていた。

 移動ゲートとは、ゲート間であれば瞬間的に移動できる便利な魔方陣だ。本来ならば寮から町のステーションへは一秒と掛からずに移動できる。ステーションとは、誰にでも利用できる公共の移動ゲートが集まっている場所のことで、まさしく駅と呼ぶに相応しい場所だった。

 とある事情とは、何のことはない。沙希の悪戯の所為だった。

 沙希は移動ゲートに煙玉を放り込み、無差別テロを行ったのだ。罰として黒銀達の寮に設置された移動ゲートは、通学以外での使用が禁止となり、学園以外には歩いていかなければならなくなった。

 今回の勝負に勝てば使用禁止も解けるだろうから、勝てさえすれば町まで楽に行けるようになるだろう。

「ク、クロちゃん、待って。もう疲れたよぉ」

「がんばって。もうすぐ着くから。帰りは車で送ってもらうからね」

「う~」

「あっ、ほら、見えたよ」

 林を抜けると、湖の畔に広がる町並みが一望できた。

 湖に隣接した広場を中心に、放射状に町並みが広がっている。中世のヨーロッパを参考に作られた町だった。その町並みは美しく、黒銀と白銀に景観を楽しむゆとりを与えてくれた。

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