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弱い死神に価値はありますか  作者: 神楽あまみ
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1-1-1

 栞坂(しおりざか)学園と呼ばれる世界がある。

 そこは完璧な世界であり、楽園のようであり、牢獄のような場所だった。

 学園名は通称で呼ばれることが多い。正式な名称は他にあったが、そちらを憶えている者は少ないだろう。ましてや正式な名称があることすら知られてはいない。

 現世と僅かにずれた場所に球状結界が浮いており、その中に自然環境が再現されていた。

 そこは学園の為だけに作られた世界であり、学園関係者を中心としたコミュニティを形成している。学園世界の中には大小様々な街が存在し、住人から物品までが学園によって管理されており、町の住人は学園の為だけに存在することを許されていた。学園の許可が無ければ他の世界との行き来は叶わないけれど、自らが望んで来た者ばかりなので不満の声が上がることはなかった。

 栞坂学園は無数にある学園世界の一つであり、死神と天使を育成するための学校だった。

 数ある学園世界の中でも栞坂学園は特別で、試験や面接ではなく、学園に選ばれた者だけが入学を許可されていた。その様な暴挙が許されているのは、輩出される人材が他の学園出身者よりも圧倒的に優秀だからだと噂されている。

 そのエリートの集まる栞坂学園は徹底した成績至上主義を貫いており、様々な制度や風習は、成績の上位組を優遇する仕組みとなっていた。

 特に顕著なのは支給される寮や生活費で、豪邸ともいえる屋敷を寮とする者もいれば、ただ木を組み合わせただけのような家を宛がわれる者もいる。

 そのせいか、学園の中は少しでも成績を上げようと努力する生徒で溢れていた。

 しかし、どこにでも例外は存在するものだ。上がらない成績に限界を感じ、努力を放棄して退学していく者達は多かった。磨かれることなく落ち(こぼ)れていく生徒の中に、黒銀(くろがね)と呼ばれる少女はいた。

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