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「白銀、町に行かない?」
黒銀は開口一番、白銀を誘った。
朝食を食べていた一同の動きがピタリと止まる。
「なによ。わたしは白銀に話してるんだから、聞き耳を立てないで。悪趣味よ」
「ご、ごめん」
だったら、こんな所で話すなと言いたいのを我慢して沙希は謝った。せっかく黒銀から白銀に話し掛けたのに、邪魔をしてはいけないと思ったからだ。
「装備とか買わないと駄目でしょ。行かない?」
「うん、行くよ、行く。だけど呼び方はシロちゃんだよ」
「シ、シロちゃ……あう、シ、シロ! 食事が終わってしばらくしたら出掛けるから、準備しておくのよ」
黒銀は強めに言うけれど、顔が真っ赤になっていて、照れ隠しだというのがバレバレだった。
「シロか。まあ、黒銀にしては、がんばってる方だよね」
「うん…。がんばってる…」
沙希と杏子が分析をしていた。その様子を見ながら卯佐が笑う。由旬は寝不足と気持ち悪さに苛まれ、もう飲むまいと何度目かの決心をしていた。
それは、のどかな朝の風景だった。




